生暖かい風に乗って


大きなくじらがやってくる。



琥珀色・コバルトブルーの背を


牡丹色・ハイビスカスピンクに染め


ゆったりとした腹をまばゆく光る金色にふちどりながら。



気付けば空は一面彼らの海原。



やさしい目ではるか彼方をみつめながら


流れるように彼らは泳ぐ。



向かう先は、更なる輝きに満ちた場所。



わきあがる金色の雲。


あたりは濃い碧い空気に満ち


いっときの扉が開かれる瞬間。




壮大で限りなく、美しく、あたたかな世界。


それが私のいる世界