公平で穏やかな、なにもかもがやさしくあたたかく見える時期。



すべての人が愛に満ちているように見えて


どこまでも私は不安に駆られることなく


十分すぎるほどの幸せに満たされている。



うれしくてうれしくて


細めた目と上がった口角でどこまでも歩く。



頭の中には高らかなリズム。


辺りには常に花畑。


均等に均一に、わずかたりとも余計に欲しがりはしない。



あるがままの平穏さがそこにはあった。


誰か一人が突出しはじめるまでは。