4連休も終わってしまえばあっという間に過ぎてしまったかのようで、けっきょくいずれも晴れることのない4日間でした。そしてそのお天気はきょうも続いております。しかもここ最近になって再び湿度が高くなってきたように感じます。

 

 さて、先日このブログで連休の過ごし方がアクティブ派か、それともダラダラ派のどちらかだろうと記しましたが、個人的には「西陣美術織若冲動植綵絵展」を見に行ったことが唯一のお出かけと言えるものだったでしょうか。

 西陣織の伝統と文化を伝える西陣美術織工房は2016年に伊藤若冲生誕300年を記念して「動植綵絵」全30幅の作品を再現しました。また、翌2017年には西陣織の呼称550年を迎えたことから、全国各地で同作品の巡回展を開催しており、ちょうど4連休中に行ってきたというわけです。

 開催場所は東京あきる野市。多摩地区に属し、八王子市(南側)や、東京で唯一の村である檜原村(西側)と隣接しております。マイナーな市ですが、平成の大合併の先駆けの市であり、また、当時としては珍しい平仮名と漢字を混ぜた市でもありました。市名よりもむしろ「秋川渓谷」といったほうが聞き覚えがあるかな。そういえば先日隅田川花火大会の中止を受けて当初打ち上げる予定でいた花火を都内2カ所と埼玉県内1カ所の計3カ所に分散して打ち上げましたが、そのうちの1カ所があきる野市内でした。市内に花火業者があるので選ばれたのかな。

 場所はともかくといたしまして、最寄駅から徒歩で数分、会場に到着しました。

 

 

 

 なんだか『MYパンダ』の登場も久しぶりのような気がします。なお、織物とは言え、会場内は撮影禁止ですので、『MYパンダ』の出番はここまでです。

 入場は無料。入り口はいってすぐのところに係の方がおり、西陣織のち密さをルーペで見ることができます。ところどころにラメのような光るものが見えるなか、全体的に落ち着いた色の糸で織り込まれているのが分かりました。これを確認してから現物を見ることになります。

 作品の多くは掛け軸で、なかには額装もありました。基本的にガラスなど遮るものはなく、ギリギリのところまで顔を近づけて見ることができました。

 「動植綵絵」といえば、同じく2016年に生誕300年記念として上野の東京都美術館で開催された「若冲展」が思い出されます。こちらはいわゆる「本物」を展示したわけですが、全30幅を一堂に会すのは東京で初めてとの触れ込みがあったこともあり、開館時間前に到着したにもかかわらず入場するまで30分ほどかかりました。館内も混雑しており、最前列で見ることは大変でしたが、今回はゆっくり間近で見ることができたこともよかったと思います。なお、本物と比べて云々というよりも、西陣美術織のち密さと高度かつ精巧な技術、また、これらが織りなす豊かな表現力など、総合的観点で見るべきでしょう。

 

 西陣美術織若冲動植綵絵展は全国で100カ所ほど巡回するとのことなのですが、今回の開催につきましてはたまたま教えていただきました。そもそも公式ホームページが存在しないため、これまで、あるいは今後どこで開催されるのか個別単位でしか確認できませんでした。ちなみに直近では来週の火曜日から7日間の日程で福岡市美術館にて開催される予定となっているようです。ただ、一部では新型コロナの影響により開催中止となってしまった会場もありましたので、開催自体の有無につきましても事前に確認したほうがよさそうです。