遮光 中村文則遮光読了。中村文則の中では比較的明るく読みやすい。まあそれでも救いはなかった。虚言癖の主人公は彼女が死んでいて遺体安置所から彼女の小指を持ち出してそれを瓶に入れて大切にしている。そして周囲の人間には彼女は生きているものとして語っている。中村文則の本はだいたい主人公が鬱屈としていたり歪んでいたりなのだがこの主人公は彼女への思いという点では終始真っ直ぐな感情を抱いている。そのことが他の中村文則の本とも一線を画しているようにも思う。