はじめまして。Paederiaと申します。
Paederiaとはある植物名の学名をお借りしています。
その植物の名前はヘクソカズラ(屁糞葛)と言います。ふざけた名前ですが、現にメルカプタンという類の臭気を分泌し、悪臭を放ちます。
 さらに蔓(ツル)性の植物で、我々の身の回りのフェンスに絡みついたりして、地味に人為活動の邪魔をすることから、雑草とみなされています。

 はじめは尾崎豊の歌でも有名なforget-me-not(忘れな草)からとってMyosotisという名を借りようと思ったのですが、忘れな草のような美しい花は自分には身にあまり恐縮してしまうのでやめました。しかしそれは、忘れな草という花が本当に素晴らしくて羨望の現れなのかもしれません。

 ただヘクソカズラは、鶏屎藤という生薬として下痢、黄疸の改善にも処方されたといいます。
 また古くは万葉集に奈良時代の官人、高宮王(たかみやのおおきみ)は、「そうきょうに 延ひおほとれる 屎葛 絶ゆることなく 宮仕えせむ」と詠まれ、当時よりクソカズラと呼ばれるその植物のに、絶え間なく延びるツルの勤勉な姿を讃えるのである。

 願わくば私も、どこかで誰かの役に立ち、ひたすら勤しむそんな人間に私はなりたい。そして、欲をかけば、さりげなくチョコっと小さい華を咲かせれば、それなりな人生を全うできるのではないかと夢を見ているのです。


ところで、ヘクソカズラとの出会いは、大学の1年生の時、当時付き合っていた高知出身の女性から勧められて読んだ有川浩さんの小説『植物図鑑』です。
 この頃は、自由と世間の間で人間関係に悩んでいた農学生であった私に、雑草の可愛らしさ、もとい雑草という名の雑草がないという事実に、生態学への興味が湧いたのです。

 概ね、このブログでは植物、土壌などの他に外国語がキーワードになると思います。外国語については改めて書こうと思います。

これを人が見るブログとは思いませんが、少しでも丁寧に書き残していくようにします。