元のコード進行は下記を参照。


最近では月9の主題歌も担当し話題となったOfficial髭男dismの2枚目のミニアルバム、『MAN IN THE MIRROR』の4曲目に収録されているこの曲、『恋の去り際』。
特筆すべきは何と言っても目まぐるしく動くAメロのコード進行であろう。
明らかにオシャレ感を匂わせる7thコード主体のイントロから突入したAメロは、最初こそなんてことのない雰囲気で入り込んでくるが、ちょっと気を抜く間にこれは何長調なのかと分からなくなるような色合いを見せ、メロディーもなかなか聞いたことのないようなラインをたどっている。

改めてこちらに書き出すと最初の4小節は、

B♭M7  Gm7  Fm7  B♭7sus4  B♭6  E♭m7

となり、7th主体の展開から7sus4やら6thやらを挟んできていきなり個性的といえば個性的な感じはあるものの、

B♭  Gm  Fm  B♭  E♭  

といった具合に簡易化してしまえば、基礎的なところでの特に変わった雰囲気というものはない。
しかし問題はその次の4小節である。その次のコードがこちら。

E♭m7  A♭  D♭  B♭M7  Cm9  C7  F

自分は専門家ではないのでよく分からないが、「E♭m→A♭→D♭→B♭」(簡略版)というコードの流れはかなり独特な気がする。
少なくとも他に思い浮かぶ曲はないし、初めて聴いた時はかなり混乱した。
理論的な事はほとんど何も存じ上げないので感覚で解釈をするが、普通にその前の4小節の流れから次の4小節を考えるとすれば、

E♭m  Dm  Gm  (Cm7)  C7  F

あたりに落ち着く気がする。改めて考察すればするほど何がどうなってるのかさっぱり分からない。
しかしながらそんな様相で「おやおや?」感を感じさせつつも、決して嫌な感じではなくその後のBメロ&サビに続くあたり、彼らのテクニックが上手に効いているのだろう。
そうしてわずか数小節の間に目まぐるしい展開を見せた本楽曲ではあるが、サビではびっくりするぐらい普通のコード進行である。(もちろんこの「普通」こそが良さを引き出しているのだが)
いわゆる「王道進行」と呼ばれているソレで、7thを加えているのでオシャレではあるが一般的な曲と何ら大きな差はない。
ただ一点、最後のサビ「君から貰った幸せをいつかは 全部消して忘れて」の箇所だけ「E♭→F→Dm」のDmがDメジャーになっており、雰囲気にアクセントを加えている。
自分は歌詞はほとんど意識の範囲外なのであえて考察はしないが、内容的にもこのワンアクセントは重要なポイントのように感じる。


そんなこんなで特に意味もなく長々と書いてみたこの考察。
この『恋の去り際』においては7thコードのピアノのサウンドを基調としたお洒落な空気感、そこに意外性のあるAメロ、逆にド直球なコード進行のサビが相まって甘く切ない恋の歌が上手く歌われているのでないだろうか。
Official髭男dismは他にも良い楽曲・お洒落な楽曲が多数あるので今後のさらなる活躍が楽しみである。

…とりあえず、ちゃんとした有識者の見解&コード分析を聞きたい。笑