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先月9月19日に発足した原子力規制委員会が、

委員会の傍聴者やメディアを監視するために、

警察を要請していたことが10日わかった。
 

委員会の傍聴者やメディアを監視していたのは、

麻布警察署の公安警察。原子力委員会が開催される

13階会議室の一番後ろの出口付近に待機し、

取材に来ているメディアや傍聴­者を確認しては

逐一メモをし、時折、廊下に出て無線で内容を報告していた。
 

委員会10分ほど前に、傍聴者の数人が警察が監視していることに気づき、

「あなたは誰ですか?何をしているのですか?」

と詰め寄ったところ、

「規制庁の要請で来ている。そ­れ以上、話す必要もない」

と回答。OurPlanetTVに対して、撮影をやめるように声を荒げた。市民は

「何のための警戒なのか」

「一般市民の知る権利を侵害してる」

と­廊下まで出るように求めたが、警察は

「自信を持って仕事をしている」

と応酬し、一時、押し問答となった。




http://www.youtube.com/watch?v=0ekB-WUrRvQ&feature=colike


委員会の監視に警察を要請していたことに関して、

原子力規制委員会の田中俊一委員長は会見で、

「委員会で声を聞くまでは、全然知りませんでした」

と回答。
 

原子力規制庁の森本英香次長は

「庁舎内の秩序維持という観点から、

警察署に対して警備を依頼しているのは事実」

とし、制服を着用しない公安警察である理由については、

「制­服で入っていただくことが、むしろ威圧を与えるようなことを、

僕の直感的にはそう思いますので、そういうことがないように、

最低限の警備という形で取り組んでいくのがいい­」と説明した。
 

傍聴者の監視問題では今年7月、当時の原子力・安全保安院が、

関西電力大飯原発(福井県)の断層調査をめぐる専門家会議の

傍聴希望者の情報を警察に提供した可能性が指摘さ­れ、その後、

保安院の森山善範原子力災害対策監が記者会見で、

警察から詳細な説明を差し控えるよう要請を受けたことを

明らかにした経緯がある。

しかし、会議室内部に警察が­入り、市民を監視した例はなかった。


森本次長は

「保安院の時にどうだったのかは、知らないが、

規制委員会はじまって試行錯誤している状態で

平穏な会議の維持ができれば柔軟に対応したい」

と話した。
 

「日本の公安警察」の著者でジャーナリストの青木理さんは、

「規制庁が警察に警備を要請し、公安警察が情報を収集している

としたら気持ち悪い話だ。規制庁のモラルが問われ­る。

規制庁のトップが、池田克彦元警視総監であることとも

関係がある可能性が高いのではないか」

と指摘している。
 

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