コオロギ(多分)の鳴き声を聴いた本日(日付的には昨日)の朝(笑)。
うっすら、秋かもしれません(笑)。



月曜日、無事会社を早退できまして(笑)、武田文志さんのお稽古場に伺って、虫干しされている装束を拝見いたしました。



いやー、圧巻!!!

すごい装束の数々!!!


極々一部&いつものヘタレカメラでヘタレトモコである私が写した写真ですが…





美しい…!!!
この状態が、どこもかしこもって状態でした(笑)。
装束の迷路みたいな感じ(笑)。

これ、虫干しするだけでも一仕事っつーか、かなり大変な作業ですね…。
なのに、我々に公開してくださって、説明もしてくださる…。
なんてこった(笑)。


吊るされている装束に関しては、ほんの少しなら、触れることもできます!!!
触れたい気持ちと、やすやすと触れてはいけない気持ちとのせめぎ合い(笑)。
「ちょっと触ってみてください。」
って言っていただいたものには、遠慮なく触りました(笑)。


装束と一言で言っても、なんと14種類もあるとのこと。
所謂、能装束といったときに最初に思い浮かべるいちばん華やかな装束も、男性を演じるときの装束、女性を演じるときの装束で、呼び名が違うんだそうです。








これはいちばん華やかな、女性を演じるときに着用するという唐織。
色と刺繍がとてつもなく美しい…。ため息。
とっても華やかです。
でもって、手前の御所車っぽい柄の装束、肌触りが柔らかいのです。
肌にしっとりくる感じ。
その奥の菊みたいな花のたくさんの刺繍のものは、それに比べるとゴワゴワした感じ。
着物と帯を触っているような違いがあります。
この手前の色の段違いの唐織は、観世流ではシテ用の装束なんだそうです。
ちなみに赤が入っているものが若い女性の装束である紅入(いろいり)。
赤が入っていないものが、歳を重ねた女性の装束である無紅(いろなし)。
…ってことで、多分いや、間違いなく、私は、無紅年齢になるワケです(笑)。
ひゃー(笑)。








手を触れてはいけないコーナー。
武田家家宝です。
何百年ものです。
それ故、金箔が剥がれたりもしていて、同じ唐織でも、先ほどのものより地味。
ですが、そういう装束も必要な能という芸術。
なんか…なんて言ったらいいのか言葉が見つかりませんが、これが能だなって感じました。
ちなみに、先ほどの肌にしっとりくる色の段違いの唐織も、年月が経てば、家宝同等のものになるだろうとのことでした。
家宝の装束は、昔のものなので、武田さんの体型だと入らないとのことで、残念そうでした(笑)。








大口という袴のコーナー。
着物やん!って感じの華やかさ。
袴って聞くまで、羽織とかそういう類いのものだと信じ切っておりました。
普通の人間が、こういう袴を身に着けることは、まぁありません(笑)。
卒業式や、剣道で穿く袴とは、形も全然違うんです。
前に書いたことあったかもしれませんが、中学時代剣道部だった私は、短大の卒業式で初めて普通の袴を穿いたときですら、剣道の袴のように股が割れてないことにビックリして、母親に「おめはん…もの知らずもいい加減にしてけて…。」と言われました…(笑)。









ちなみに、私がいちばん気に入ったのが、これ。
家宝コーナーの厚板(男性を演じるときの唐織的なもの)。
諸事情にて右に寄ってますが、たとう紙の上の、深い青の装束。
見た瞬間、うぉぉぉ!!!すきぃぃぃ!!!と思いました(笑)。




他にも、鬘、烏帽子や扇類、天冠や太刀などの小物類、面など見せていただきました。

やっぱり私は弱法師の面に惹かれるのでした。
なんでだろう(笑)。

烏帽子は、右折れで平氏、左折れで源氏を表しているっていうのも初めて知りました。
今度、平氏・源氏が絡む曲を観に行くときは、注意して観てみよう。








そして、能楽師としてアイラブの(笑)、武田さんとのツーショット(笑)。
武田さんよりデカかった私の顔は隠します…(汗)。
いやぁ…武田さん、笑顔がステキです。
それで、白い着物に袴ですよ、いやぁ…ホントにズルいですわ…(笑)。



装束も、美しい!!!ステキ!!!ってだけじゃなく、もっといろんなことを感じながら、お能を観れるようになりたいなぁ。
当たり前ですが、思った以上にかなり深いもの。
でも、お能好きとしては、視覚で感じるものであるのは確かなので、美しい!キレイ!から、少しずつ自分なりの楽しみ方を見つけていきたいと思います。



今回、武田文志さんが、十数名ずつ1時間半もの時間をかけて、丁寧に説明してくださいました。
本当にありがとうございました。
武田さんにお会いするキッカケになった、旅のときのことも思いだしました。


多分、お母様と思われる方にもお会いしましたが、武田文志さんはお母様似ですね(笑)。
お兄様の武田友志さんは、お父様・お母様のどちらにも似ていらっしゃいます。
どっちにしても、男前兄弟です。
文志さんも、友志さんも、ステキすぎるんですけど、マジで…。
私の心に、どうしろと…(笑)。
そういう意味での目と心の保養までさせてただきましたっ(笑)!!!


ちなみに…帰るとき、武田さんの従兄でいらっしゃるムネリンこと武田宗典さんに握手していただきました。
見た感じが、個人的には、坂東玉三郎さんを彷彿とさせる方のように感じております(笑)。
突然のお願いにもかかわらず、快く応じてくださって、ありがとうございました。
ちなみに、今回いただいた、装束の説明資料を作られたのもムネリンさんでした。


美しい、キレイだけじゃない、装束の奥深さを知るキッカケをいただきました。
武田さん、武田家の皆様、本当にありがとうございました。
来年もまた伺いたいです!!!