行って参りました、観世能楽堂。


改めて、すごい席に座ったな、という(笑)。
迫力、半端ないです!!!

終演後、久々に軽く放心状態っぽくなりました(笑)。
多分、私もあの世とつながった世界の中にいました。
そんな感じ。




武田宗典さんのお話。
背景なども含めてとてもわかりやすくお話しくださいまして、実際にお能を観たときに、「あ、さっきムネリン(心の中の呼び名(笑))が言ってたところだ!」とか思いながら観れました。
そしてやっぱり、聞きやすい、とてもしなやかないい声されてます。
もうムネリンファンにもなってますね、私(笑)。


七騎落。
記憶が確かなら、多分、シテが面を着けない直面(ひためんと読みます)の能は初めて観ました。
舞台上にずらっと、総勢最多時で9名の武士が並びます。
圧巻(笑)!
その中に、土肥遠平役で、子方の武田章志さん9歳!!!
もうめんこいったらないの(笑)。
かっちょいい男性になりますね、間違いなく(笑)。
お爺ちゃん、お父さん、叔父ちゃんみたいなステキな能楽師になっていってね。
そのお爺ちゃんである土肥実平役の武田志房さん、岡崎義実役の観世恭秀さんの声を聴いて、いい声ってのは、耳で溶けるように自分の中に入ってくるんだな、と気づく。

戦に負けて船で逃げ延びるときに、船から降りなければいけなくなった土肥遠平。
それを他の者に気付かれないように見送る父。
それでももう振り返ってはいけないと前を向きます。
なんかこのシーンでちょっとうるっときました。

初めて観ましたが、すごく面白かったです。
源頼朝も、ちょっと好きになったかな(笑)。

ちなみに、その源頼朝役の武田友志さん(章志さんのお父さん)も、むちゃくちゃかっちょよかったです。

で、このときの小鼓の観世新九郎さん、小鼓の音ももちろん、声もすんごくいい声でした。
笛も、一噌隆之さんの笛なんで、うるうるしないワケがない(笑)。
あぁ…みなさまステキすぎ(笑)。

地謡方に、能楽師になる旅のときに「今年4月に本格的に弟子入り」された…っておっしゃっていた方がいたような気がしたんですが…名前を失念してしまい…松木崇俊さんって…違うかな???
間違ってないとしたら…おぉぉぉぉぉ!!!ますますのご活躍を!!!


融。
光源氏のモデルとも言われているという源融のお話。
吸い込まれるって、こういうこと言うんだなっていうくらい、吸い込まれました。
ちょっとですね、予想以上の素晴らしさに、実は今も余韻に浸っています。
武田文志さん、すごいですわ。
若くして、多くの大曲にチャレンジされている武田さんですが、それだけのことはあるな、と。
現在、私の中で、武田さん年齢逆詐称疑惑勃発中です(笑)。
いや、ホント、冗談抜きですごい。

声も舞もなんかもうホントにその時代の老人(前シテ)と源融(後シテ)がいる感じ。
武田さんにして武田さんにあらずっていう(笑)。

面を着けているのに、全くこもりのない声。
…なんで(笑)???
うちら何も考えずに声出して誰かと話してますが、面を着けながら、面をつけているように感じさせない声を出すのは、相当の技術と稽古の賜物なんだろうなぁと。

融は前にテレビで観てますし、多分…実際にも国立能楽堂とかで観ている気がするのですが、なんかもう別物の感じ。
実際、十三段の舞という、通常より後半のシテの早舞が3倍の時間の長さの演出らしいのですが(約20分とのこと)、吸い込まれてるんで(笑)、長いとは全く感じません。
どんどんどんどん引き込まれます。

舞台の前っつら(って芝居では言うんだけど(笑))に出てこられたりもしました。
面着けてるんで、足元は絶対見えてないはずなんですが、前っつらのへりから武田さんの足まで、2~3寸あったかなかったかくらいのギリギリ具合。
そこでぴたっと止まるという(笑)。
最前列にいると、うぉぉぉぉぉ!!!と思います(笑)。

いやなんかもう、なんて言ったらいいのかもうわかんない(笑)。
とにかくすごかったし、観れて本当に幸せです。
1つだけ残念なことを挙げるとしたら、かっちょいい武田文志さんの顔が見れないことくらい(笑)。
見れたら、武田…さん…?みたいな感覚、なかったかもしれないし(笑)。

でもって、笛の杉信太朗さん、やっぱりかっちょいいですね(笑)。
もうすっかりファンですわ(笑)。
顔だけじゃなく(笑)、音もすごく私の中に響いてきました。
力強いのに温かい、いい音出されます。



狂言の伯母ヶ酒は、思わず声出して笑ってしまいました(笑)。
伯母さんと、甥っコの掛け合い、伯母さんと鬼に扮した甥っコの掛け合いがすごく面白かったです(笑)。
鬼のお面もなんだかかわいく見えました(笑)。
お酒はねぇー、あの量飲んだらあぁなるよねぇー(笑)。



仕舞も素晴らしかったです。
駒之段、砧、山姥の3つ。
初の感覚ですが、面を着けて舞われている姿が見えるようでした。
で、多分、坂口貴信さんは今までにも何度か観ている方ですね。
何で覚えているかというと、かっちょいいからです(笑)。


…ってか、お能関係の方、かっちょいい方、多すぎなんですけど(笑)。



休憩のときには、武田文志さんの奥様にご挨拶できました♪
華やかな着物姿!!!
すっごくキレイ~~~!!!
目鼻立ちのキレイなとてもかわいらしい方なので、洋服のほうが似合うかなと思ったら、着物もバッチリお似合いでした。
キレイでかわいい方っていうのは、何でも似合うもんですが(笑)。
武田さんが出演される公演では、奥様にお会いできるのも楽しみになっています。
また会えますように…☆



今回、またいろんな初めての感覚があったんですが…。
舞台上にいる方々は、演者、囃子方、地謡方すべて、間違いなく現代に生きる人間です。
それは頭ではわかってるんですが、なんかそういう感じがしないのです。
頭の中で何度か「みんなホントに人間なんだよね…?」と思ったりしました(笑)。
なんかもう、お能を観るたびに、相反するものが私の中に生まれてしまい(笑)、能楽堂を出るときはなんか一種の混乱のような状態になったりもしています(笑)。
厳しい稽古を重ねてきたことと、あの世とこの世をつなぐというのが、普通の人間の力ではないような力を感じさせるんでしょうか。
オマケに、自分でも理由がわかんないところでも、いっぱいうるうるしました。
ハンカチ持っていったけど、ガマンして使わず(笑)。



また、早くお能を観たいです。
武田文志さんはじめ関係者のみなさま、ステキな時間を本当にどうもありがとうございます。

次は、お能にハマるキッカケとなった石橋を観る予定~(笑)。




ってなワケで、いい夢見て寝ます(笑)。

明日はぐさぐさ刺されに行ってきます(笑)。