旦那様はお米がお好き。

こだわりどころは、
炊きたて。


炊飯器に
ピピーピピーピピー(炊き上がりましたよ~)
と呼ばれると。
素早い動きでしゃもじを水に浸し、
真白いお米を混ぜ混ぜ。


鍋底からふんわりと
全体に空気を含ませるように混ぜるのがポイントらしい。





その日も何時ものように、
帰るコールがあると同時に炊飯器のスイッチをポチッと。
帰って来る頃に炊き上がるタイミング。


その間に風呂に入っていると
入浴中に旦那様帰宅。


小さな部屋なので、
風呂場にいても音がよく聞こえます。


炊飯器の呼ぶ音。
しゃもじを探す音。
水の音。
炊飯器を開ける音。


ああ、
こだわりの混ぜ混ぜをしてるな~
と。


パタパタとこちらに来る音。



ものっすごいローテンションで。

入って無いよ?



ん⁇何が⁉


中身が。




元々感情の起伏が大きく無い旦那様。
が、
今迄に見たこと無い程の落ち込み具合。

彼にとっての炊きたてご飯は、
それ程のモチベーションになっているもよう。



その日の米のセッティングは、
娘1(ミーコ)がする約束でして。


家ルールに
【iPadは21:30迄】というのがあるんですが、
その日は
22:00迄に延ばす代わりに晩御飯の準備を手伝うお約束。


それではとお米をミーコにお願いして、
私は姫君に添い寝。
準備してくれてるものと思い込んでおりやした。

ら、


旦那様を今迄見たことない程ガッカリさせる結果に。
スッカリ忘れてサッサと寝てるミーコ。


炊飯器を前に、
右手にしゃもじを握りしめたやる気満々の旦那様。
開けたらモワッとしたのに、
中身が無い。


一瞬、
何が起こったのか分からなかったに違い無い。


右手には水に濡らされキラキラに光るしゃもじ。
この中途半端な高さにスタンバイしている右手はどうすればいいのか。
どんなにか自分が間抜けに思えただろう。


想像したら、
腹が痛くなる程笑えましてん。


私もちゃんと確認しとけば、
こんなに面白い結果にならなかっただろうに。。。。
大笑いしてたら、
笑い事じゃ無いと。


たいていの事は寛大な心で許してくれる旦那様ですが、
食い物の恨みはらさずおくべきかっ。
で、
ミーコは5日間iPad禁止令。


大切なものは人それぞれですな。