今朝のことである。
『何でそっち向いて寝とん?』
『いや、こっち向きのが涼しいけん…』



睡眠欲求には、
打ち勝て無いものだ。


昨夜、睡魔に負け
風呂にも入らず落ちてしまった。


蒸し暑い日であった。
そんな時の味方、
扇風機君。

足元から涼やかな風を送ってくれ、安眠。



ふと目を覚ませば、
同居人が扇風機の方へ頭を移動している。

つまり、
彼の足が私の頭側。

私が、
歯軋りから逃れるため逆を向くことはある。

が、

同居人が
逆向きになったことは一度もない。




何か理由があるはず…


で、
冒頭の会話である。


いつも足が暑いと言う同居人。
頭に扇風機の風を当てる方が涼しいとは、
どう考えてもおかしい。



ソッと、
右腕の付け根の香りを確認し、
理由がわかった。

むせかえるような香り。


そして、
私には万歳をして眠る癖がある。



…………………。


同居人の鼻面に
直撃である。




申し訳ない気持ちと、
してやったりな気持ち。


歯軋りへの
逆襲したった。



今日からはちゃんと
シャワーして寝ます。



ごめんね。