鏡とは、
忠実に自分の姿を映すモノである。
毎日、
朝起きて顔を見る。
今日も、
うたた寝をした後、
鏡をみた。
学校へ行く前であった。
この鏡に映った冴えない女は誰だ。
一年半ほど前までは、
スッピンで外に出た事は無かった。
出掛ける前の1時間は
必ず、
鏡の前で自分の顔を眺めていた。
顔を作り、
髪をいじる。
それが日課であった。
今はどうだ。
顔を作るどころか、
顔を洗い、
髪を引っ詰めたら
平気で外に出る。
気が弛んでいる。
体が弛み出したのも
その頃からではないか。
同居人と付き合いだして、
安心しきっている。
自分が女であることを、
忘れていたのではないか。
このままではいけない。
年齢も
三十路街道まっしぐら
である。
ウッカリしていると、
気が付けば婆。
やっべえ。

今では見る影も無いが…
昔は可愛かった。
右斜め上マジック。
同一人物であるとは
本人でさえ信じられ無い。
本日、
女であったことを思い出した。
戻れるよう努力します。