日本語学校の生徒とのインタビューで、
本を読むのが好きです。
という学生が結構いました。
どんな本が好き?
と聞くと、
何人からか
「人間失格」
という答えが返っていきました。
「えっ?」
「太宰治の?」
「はい」
「へ~~~」
「どうして好きですか?」
「自分ににていますから」
・・・・
(どこがにているんだろう?)
(確か、あの主人公は、ダメダメ男だったような・・・)
(理由が聞きたいけれど、それに答えられるほど日本語力がないし・・・)
ということで、スマホの電子BOOKで
とりあえず、「人間失格」をダウンロードして読んだみた。
う~~~ん
ますます、どこが似ているのか気になってきた

それはさておいて、
主人公のダメンズぶりは、途中で腹が立つほどだが、
なぜか、どんどん読みたくなる。
文章の構成の素晴らしさか!?
ただ、あんな男の人がそばにいたら、
やっぱり、ほかの女の人たちみたいに気持ちが動くのだろうか?
人間の心の底には自分にもわからない感情がきっとたくさんあって
それは、美しいものばかりではなく
醜くかったり、頼りなかったり、情けなかったり、
頭で割り切れないような感情だったりするのかな
普段は、そんな感情気づかないし、もし、気づいても
頭で否定して、表に出てくることはあまりないのかも
それが、何かのきっかけで頭を出す。
そう、この本の中の男のように、この世に執着がなさそうで
それでいて、本当は執着があって、それを自覚していなくて
そんな人がそばにいたら、なんか、ふっと
自分も、引き込まれてしまうかもしれない。
読みながら、腹を立てているのも、
そちらへ引き込まれそうになる自分への腹立ちかもしれない・・・
本当に、どこが似ているのか?
やっぱり 気になる
