毎日、どこからともなく音楽と太鼓の軽快なリズムが風にのって聞こえてくる中、私はまめと手を繋ぎ仕事へ向かう。
浴衣姿の親子とすれ違いながら「まめ!ママ仕事に遅れちゃうから急いで!!」と言っている自分の心が苦しい。
子供というものはもれなくお祭りが大好きで。
お祭りの横をタクシーで通り過ぎながら「まめちゃんも行きたいな...」とかなりボリューム小で言うまめ。
盆踊りのやぐらに吊らされた、沢山の提灯から放たれるオレンジ色の光が、タクシーの窓にへばりつくまめのシルエットを私に向けてうつしだしている。
まめなりに私に気を使い、それ以上私に何も言うことはない。
まめ、お祭り行きたいよね。
さっきすれ違ったお友達親子を本当に羨ましそうに見ていたもんね。
でもね...
ここで「連れていってあげられなくてごめんね...」
なーんて絶対言わないのが我が家の鉄則!!
「よっしゃ、まめ!週末は祭りフルコースぢゃーーーー!!!!」
まめ、振り返り、「ほんと?!?!
いぇーーーーーーーーーいっっ!!!!!」
いいかい?
耐えたあとには必ず楽しいことが待っているのだよ。
ガハハー(笑)
...つーことでやって参りました。
最終日です。
ここ数日の涼しい日々はどこへ?!?!
あちー。
あっっちーーー。
あち過ぎて、おえーーーーー(泣)
この日お昼から朝日新聞本社にAERA Englishの講演を聞きに行き、(因みに「英語に強くなる小学校選び 2018 あと3年で小学校の英語教育が激変する!~幼児期の英語教育のススメ~」っつー講演会でした。)その間まめは、ナーサリーのサタデークラスで遊びまくる。
家→ナーサリー→朝日新聞社、近いので自転車移動したのだけど、曇りで陽射しはないのにえげつない暑い。蒸し蒸し。
お祭り、行くのやめようかと思う。
ナーサリーのお迎え時に浴衣に着替えさせていると、先生に「まめちゃんママはお祭りお好きなんですか?」と聞かれ
「いいえ。」
と即答。
「大人になってから子供が生まれるまでは暑い中更に人混みなんて近寄りもしませんでした(笑)」
でも、子供がいると汗だくになりながら、人混みに飛び込んで行けるようになるのです。
地元のお祭り、地域の歴史や風習、大切にしたいなと思うようになるのです。
日本一美味しい盆踊りと言われているそうな本願寺の盆踊り。
築地の名店が沢山出店しています。
木曜日。
家を出るとまめが「ママ!見て!!ヘリコプターが4つも!!」と大騒ぎ。
1台ならまだしも、4台なんて何かがあったに違いないと思いました。
それが築地場外の火事だった訳なのですが。
その日は築地から銀座は大渋滞。
そして、街中煙臭い。
火災現場は本願寺から大通りを挟んだすぐそこ。
その日の本願寺の盆踊りは中止になりました。
焼けてしまった8戸の店舗には、盆踊りに出店されていたお漬物屋さんもありました。
店舗は全焼...。
その店舗が延焼を食い止めたそう。
お漬物の倉庫は別の場所で商品は無事だったようです。
翌日金曜日は盆踊りは開催され、そのお漬物屋さんもそのまま出店されていましたが、どんなお気持ちでいらしたことか。
盆踊り会場では、場内アナウンスでお漬物屋さんの店舗が前日の火災で全焼したことを告げられたそうです。
すると、出店のきゅうりの1本漬けはあっという間に完売!
来場者が皆「頑張ってください!」「負けないで!」と応援の言葉を掛けながら買って行ってくださったそうです。
翌日分を倉庫に慌てて取りに行ったそうですよ。
因みに、最終日に私が買いに行ったら18時前でもう完売でした。
皆の応援の気持ちが届いていますね。
でも、すっっごい人混みで息苦しい暑さの中、焼き鳥、シュウマイ、それに出来たて焼きそばとか、熱々モツ煮込みとか、食べてたら外からも内からも熱中症になりそうになり、慌ててかき氷で冷やす。
胃、ごめんよ。
私の体が絶叫SOSを出し続けているにも関わらず
「お面がほしい。」
...Oh...me~n...(←意味不明。)
私の前を歩く人の肩甲骨しか見えない、まめは前を歩く人のケツしか見えない状態で、売ってるのか売ってないのかすら解らぬお面探しの旅へ...。
この後、
盆踊りを踊るのが大好きなまめを、踊らせないで帰すという本当に申し訳ないことをさせなければいけないので、母はお面を探すのだ。
窒息寸前で、何代前だか解らないけど、最新作でないことだけは解るなんちゃらプリキュアのお面を発見。
そして、また濁流に流されなんとか出口へ。
やっぱり、踊らせてやれなかったことが心残りで、すぐそこの町内会の盆踊りへ移動。
でも、暑いことにはかわりない...。
ここの町内は、公園とかじゃなく交差点のど真ん中にやぐらを組み行われる盆踊りです。
真似して一緒に踊るのが大好きな様子。
やっぱり、地域の行事はたくさん参加させたいな。
生まれた場所、育っていく場所、
こんな都会のど真ん中だからこそ、
近所の人のあたたかさを感じたいと思う今日この頃です。