B:ティル・ナ・ノグ(常若の国)とアヴァロン | 石読みと人間観察ラボ

石読みと人間観察ラボ

天然石を愛で、石読みで誕生した
クライアント様の魂に呼応する
マクラメ編みオリジナルブレスレット等をお届けいたします。

マクラメブレスレット作ってます。



オーダーや石読みについては


 

 

 今、凄い事考えたんだが聞いて欲しい。

 

神が信仰心を失い小さくなり、妖精になるというのであれば、

 

あの、

 

芸能人がよく見ると言われている、

 

小さいおっさんはもしかして・・・。

 

神さんなんだろうか・・・。

 

小さなうらぶれた祠や社なぞに住み、自分たちの存在を気づいて欲しくて人の住処へそっと

忍び込んでくるのだろうか・・・。

 

・・・小さいおっさん可愛すぎだろ。

 

こんばんは。石読み師のサカモトです。

 

 人選からして結構ミーハーな神さんとみた。

 

 

 今日はもうちょい突っ込んだところについて書いていきましょうかね。

 

 

 ケルトを調べるきっかけになったのは、ルーシー・キャベンディッシュさんの

『レムリア・アトランティス・アヴァロンへの旅』がきっかけで、

アトランティスは謎が深すぎて探索が難しいので、アヴァロン及びケルトをしらべようと思い立ったのがきっかけだったのですな。

レムリアを書いている頃はほとんど感覚に頼ることで、手さぐりでの作業が多かったのですが、

ケルトは各地に伝説や伝承が残っていて、ある程度史実がもとになっているので、夢中になって書いて行ってます。

本当にこの作業楽しすぎる・・・

楽しいんだけど仮説を立てて調べたところがことごとく違う時代のビンゴに繋がってしまってヤヴァイ。

 

 神話って一種のメタファーなので、史実通りではないこともあるのですが、

それも含めてすげぇなって思ってしまう。

 

 で、ちょいちょい出てくるルーシーさんの著書にもある”アヴァロン”ですが。

これね、最初は”レムリア大陸””アトランティス大陸”と続いて、”アヴァロン”とあって、

アヴァロンという魔法や不思議な世界の影響下にある地域をルーシーさんは言っておられるのですが、

その元ネタとなったのは、『アーサー王』伝説なので、本来であればウェールズを紹介するときに書くべきかなと思ったのですが、

感覚的にどうしても「常若の国」が気になるんよなぁ。というわけで。

 

アヴァロン

アヴァロンはアーサー王の遺体が眠る場所とされる。モードレッドとの戦いで深い傷を負った彼は、アヴァロン島での癒しを求めて三人の湖の乙女(あるいは異父姉のモーガン・ル・フェイ)によって舟で運ばれ、この島で最期を迎えた。

 

・・・とあってですね。アーサー王と第二の妻ウェネヴェレイアが眠るとされるお墓が見つかったグラストンベリー説が濃厚なのですが、

アーサー王伝説を始めに書いたジェフリー・オヴ・モンマスによると、アヴァロンとはリンゴの島という意味だとされていまして。

 

ティル・ナ・ノグ(常若の国)とはどういうところかというと、

西の方向の海のかなたや地下にある楽園、ティル・ナ・ノグには、いつも「りんご」がたわわに実をつけ、生きている豚と、食べるばかりに料理されていて、いくら食べてもなくならない豚があり、飲んでも尽きることのないエールがあることになっています。

沢山の神話上の英雄や詩人が言って帰ってきたという描写が見られます。

”この世から異界への道程は、早馬で休みなく駆けて40日かかり、太陽や月の光がない海上の道になっている。水の流れの奔流を渡っていくと、妖精の国へと続く道があり、その道は細く曲がりくねり、ついたところは緑の草原でりんごの身がなっている”

というようなものです。

 

 後世の描写になっていくと、ク・ホリン、オシーン(アイルランド神話)もアーサー王(ウェールズ神話)永遠に楽しい日々をこの国で送っており、国の大事の時にはそこから帰り、一年に一度、ハロウィンの日には従者を従えて馬で現れ、丘を一めぐりするとありますので、ますます常若の国=アヴァロンという図式に期待が高まるのです。この描写ってモロに死後の霊的な世界を表すとも取れますからね。

 

 ところで、この常若の国には、とても似た描写が日本にもありまして。

 

それが、海のかなたにあるとされる常世の国なのね。

 

井村君代さんは、著書『ケルト妖精学』で、このように述べられています。

「(詩人)折口信夫は常世は本来、「夜見(黄泉)の国であるが、やがて明るい「理想郷、常若の国」へ移行してきたものとしており、そこから祖霊(まれびと)(沖縄ではニライカナイ)が海上の道を通って来訪すると考えている。」

 

 常世の国は、ウィキペディアで見てみると、

常世の国(とこよのくに)は、古代日本で信仰された、海の彼方にあるとされる異世界である。一種の理想郷として観想され、永久不変や不老不死、若返りなどと結び付けられた、日本神話の他界観をあらわす代表的な概念で、古事記、日本書紀、万葉集、風土記などの記述にその顕れがある。

 

とあります。

 

でも、沖縄に伝わるニライカナイのほうが興味深いのですよ。

 

ニライカナイ(神々の済む楽土)

沖縄の信仰や宗教の中心に根付いていて、「ニライ」に重要な意味があります。

「ね(根)」「ら(良)」「へ(辺)」

カナイはその対語。

 

ニライは、「東の彼方の楽土」を意味しており、そこから神々が島や村に渡来して、幸福をもたらすと信じられている聖なる場所。

沖縄の神々は、自然崇拝と祖先崇拝に基づく神々ですので、

太陽、月、星、山、海、川、島、草、木、石など、自然万物が神々と信じられています。

また人間の霊魂も不滅で、先祖神になると信じられています。

 

これらの神々(自然霊、祖霊)は全てニライカナイから生まれ、ニライカナイへと帰ると信じられているのです。

 

・・・めちゃめちゃ共通性を感じませんか(真顔)。

しかもこの話は、数年前に沖縄の久米島の民宿に泊まったときに置いてあった沖縄の言葉についての本に書いてあって、

夜中の三時くらいまで何故か必死こいて書き写したんよね(その割に本と著書の名前はど忘れしている)。

 

 あと、アイルランドには城跡が200くらいあって、沖縄にも城(グスク)後が300くらいあったりとちらほら他にも共通項があったりします。

 

西と東。この一致も結構興味深いんですよね。

 

 

 それでは、今日はこの辺で。

蠍座新月に神秘の深みを感じながら。