魚の上半身に人間の下半身、そして人語を話すという実に珍妙な生き物であった。
ある日、罪を犯し陸地に追放されてしまった鮫人をある男が助け、家に連れ帰る。
男の施しに深く感激し、鮫人は思わず赤い涙を流す。
その涙は転がり落ちて紅玉という宝石へと変わった―――――。
ラフカディオ・ハーン(小泉八雲)の著作、『怪談』よりざっくり抜粋。
鮫人のはなし、だったかな。
紅玉っていうのはルビーの和名です。
タイトルのコランダムっていうのは、酸化アルミニウムからなる鉱物で、
赤いものをルビー、青いものをサファイアというそうです。
そう、こやつらは兄弟○
読者のsivaさんのところのブログを読ませてもらっていると、
ルビーだけなんだか評判が悪い気がする・・・と書かれていたので、
あくまでも憶測なんだけど書いてみたいと思う。
ルビーって、赤い天然石の中では一番パワーの強い石だと言われている。
ピジョンブラッドという真っ赤なものが有名だけど、ピンクがかった薔薇の花を連想させるような色のものも流通されていて、女性性を感じさせる石だなぁと思う。
気品があって美しい、だけど棘もしっかりある。
ほんとに薔薇みたいな石っていうイメージ。
この美しい石が、なぜあまり評判がよくないのか?
ちょこっとだけ抜粋させていただくと、
・身につけたらフラフラして具合が悪くなった。
・鬱が酷くなり死を考えたなどで、ヒーラーさんから短時間の着用なら可と言われたという体験談もありました。
とあるらしい。
これなんでかって言ったらね、多分いくつかの条件が重なった結果なんだと思うんですけど。
基本的に赤い天然石の性質自体が、日本人の気質、体質にちょっと合っていないところがあるんですよ。
赤い石の性質、それは、持ち主が持っている力を外に発散させるということ。
思うよりまず行動する。気になることがあったらさっさと聞いてしまう。欲しいものは欲しい!と口に出して言う。嫌なことはNOと言う・・・ということがやりやすくなる、ということです。
これって陽の気質なんです。
そして、日本人の気質って陰の気なんです。
思慮深く回りくどく、欲しいものは察してもらい、嫌なことでもあいまいに微笑んでしまう。
謙遜し、遠慮し、空気を読んで当たり障りない態度でいる。
これが日本人の美徳と言われる性質ですね。
小さな島国で培われたこの性質の中に、様々な叡智が詰まっています。
決して否定はしません。
でもね。
あいまいに自己否定から入ることが美徳な人が、
最強の自己肯定アイテムを身に着けると、
やっぱりしんどいわけですよ。
ルビー自体が自分を曲げない、自己否定を許さない石だろうし。
赤い石を身に着けたいなら、カラッとした気質で馴染みやすいカーネリアンとかから試すのがいいんじゃないですかね。国産の赤メノウとかだったら結構身に着けやすいですよ。
ルビーを身に着けられる人ってね、きちんと自己肯定ができてる人なんじゃないかなって思います。
いえいえ、典型的な日本人ですよ~といいつつ、
素敵ですね、お綺麗ですね。
と言われると、にっこり笑って
ありがとう~。
と言える人。そんな方に相応しい石だなと思います。
鮫人が流した涙が何故赤かったのか。
何故、サファイアではなくルビーだったのか。
物語のなかの鮫人は、感情豊かで愛情深い人物として描かれているのですね。
赤い涙は、激情を表現する手法だったのかなと思います。
ルビーってそんな激しい一面もありますね。
あと、市川海老蔵さんが奥さんのためにアフリカかどこかへ行って大きなルビーの原石を自分で掘ってきて、指輪に加工してプレゼントしたエピソードも、なんだかうなずけるような。。。
まぁ。。。私も持っていないんですけどね・・・。
いつか欲しいなぁ(・w・)
では、おやすむ!