万が一「不確定性原理」により小惑星「2012DA14」が衝突するかもしれません。最後に、これだけは言っておこうと思います。2013FEB15,PM14:30+9:00
ボーア半径
●初期量子力学の1913年に発表されたBohrモデルから導かれたボーア半径a0
※N. Bohrは1922年にノーベル賞を受賞しました。
接線速度vで等速円運動する質量meの電子は遠心力mev2/rがある。さらに電荷-eの電子は、電荷+eの核よりe2/(4πε0r2)のクーロン引力を受ける。この遠心力とクーロン力はつり合っている。次の式となる。
一方、初期量子力学では運動量p(ここでは角運動量p=mervとします)と次のような関係式が成り立つとされた。※ここは初期量子力学の本をみてください。
1s軌道電子はn=1であることより、次のように初期量子力学のボーア半径が得られる。
●1923年に発表されたDe Broglieの式は、電子のように質量の非常に軽い粒子には波動性もあるとして、運動量と次のような関係の式である。
そして波動性もある電子が円軌道の円周(2πr)を接線速度vで等速円運動で回る場合、円周(2πr)は、波長λの整数倍でなければならない。つまり2πr=λ×nとなる。これを代入すると次の式が得られる。
この式(H-6)は、式(H-2)と同じ式である。ゆえに円周を接線速度vで等速円運動する電子の式(H-1)と合わせれば同じボーア半径が得られる。
※De Broglieの提唱した電子の波動性は、1927年に加速収束した電子をニッケルNi単結晶にあて波動性の証拠である回折像を得たことよりに証明された。つまり結晶格子のNi原子とNi原子の隙間が、電子の波動性を証明する回折スリットになったわけである。
●1923年に発表されたHeisenbergの「不確定性原理」を基に、軌跡の運動方程式を否定し、状態方程式として1926年に発表された「Schrödingerの波動方程式」より計算した、1s電子が見出される最大確率の球面の半径r0は次のように得られ、そしてこの極大値はボーア半径a0である。
まず半径rの球面に電子を見出す確率D(r)は次のように表わされる
そして極大値はdD(r)/dr=0で得られ、r0はボーア半径a0で得られる。
以上、得られる半径は同じである。
「何か、円軌道を回っているのではないか」という漠然とした印象を受けます。
ここで突然ですが、禁断のマンガを描いてみました。
真剣に色々かいてみようと思ったのですが、結局コメディアンの描いたマンガになってしまいました。個々のキャラクターが、それぞれ真剣であるがゆえに、マンガしか描けませんでした。この話はマンガです。信頼してはいけません。
力学的円運動+「不確定性原理」
※さらに詳しい相対論と粒子の波動性もあり、このままではすまない。
速度v、質量me、運動量mevは「不確定性」を含むとします。位置にも「不確定性」を含むので半径rも「不確定性」を含むとします。「不確定性原理」により、本当はベクトル・軌跡では表わせないので、図中の矢印は「不確定性」を含みます。
●円運動で半径rだけが変化
黒矢印:「不確定性」を含むクーロン力と遠心力
(i)r0
クーロン力と遠心力がつり合った状態
「不確定原理」により正確な位置は予想できないが、半径r0の軌道上付近。
(ii)rIN
rINになった状態「不確定原理」により正確な位置は予想できない。
接線速度は大きくなり遠心力により軌道外側へとび出す。 ※回転角φにも「不確定性」はあるはずであるが省略
(iii)rOUT
軌道外へとび出し半径がrOUTになった状態
「不確定原理」により正確な位置は予想できない。接線速度は小さくなりクーロン力により軌道内側へ吸い込まれる。
●円運動で半径r0付近で一定
θの変化により円から球面へ
球面上付近では接線速度はv0で常に等しいとすると、クーロン力と遠心力は球面上付近では常につり合っている。
(i) θ=0
「不確定性原理」により正確な位置は予想できないが、 XY平面の円軌道上付近。
(ii) θ=θ’
θ=θ’になった状態
「不確定性原理」により正確な位置は予想できないが、 Z軸となす角θ’の軌道上付近。