僕を
覚えていますか?

最近はスタイリッシュで
スリムな彼らに
主流を取って代わられました。

確かに、
やや幅広で
不恰好かもしれない。

洗濯物を乗せられて
火事になったニュースも
耳に入ったかもしれない。

でも僕は
寒い冬
部屋の中の太陽のように
皆を暖め
服を暖め
時にはパンの発酵を
手伝ったりもした。

皆と一緒にいて
役に立つことが出来て
僕は本当に
幸せだった。

今朝
そう
まさに今朝。

ボン…という音と共に
僕は温度を失った。

首は動くけれど
温度を失った僕は
もう役には立たない。

どうも思った以上に
僕は長生きしたらしい。

邪魔だなあと思いながらも
壊れるまで
付き合ってくれた彼女は
一抹の寂しさを覚えたらしく
こんな風に
ブログに書いてくれた。

ありがとう。

お疲れ様。

ずっと忘れないよ。

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おしまい。