幼い頃の記憶にかすかに残っている、春日大社の満開の「砂ずりの藤」。

小さな私の目の前まで枝垂れた藤が、私を優しく誘ってくれている。

何かあると、あの日の映像が不思議な安心感と共に蘇ります。

誰に連れられて、見たのだろう。そんな記憶すら怪しいのに…。

 

花言葉は「優しさ」「歓迎」。まるであの日の藤の花そのもの。

「下がるほど人の見上げる藤の花」

華やかなのに控えめで奥ゆかしい…そんな美しさに憧れます。

 

これも、Nお姉さまの箱にあったひとつ。今年春の作品です。

 

これを作った、その頃…

思うところがあって、長年続けていたお仕事を辞めたのは良いけれど

さあ、この先、どうしようか…。社会との接点を一気に失ってしまったような

そんな漠然とした不安を胸に抱えていた頃です。

そんな時、Nお姉さまが食事に誘ってくれました。

 

「久しぶりにNお姉さまに会うし、キテレツ眼鏡も届いたし、何か作ってみようかな。」

仕事に追われ、さらに老眼と乱視まで酷くなって…

この数年間は何も作る気が起きなかった、というか作ることを諦めていました。

それが、ネットでキテレツ型?(『キテレツ大百科』でキテレツが頭に着けてる)の

拡大鏡を見つけて、思い切って購入してみると…

つけてびっくり!本当によく見える。

ピンを丸めても、どうしても隙間が開いてしまっていたのが、ちゃんとくっついてる。


で、嬉しくなって、ピンワークで『枝垂れ』にチャレンジ。

「やっぱりNお姉さまは、高貴なアメジスト、藤の花よね。」なんてつぶやきながら。

アメジストABの丸平型スワロや、ホワイトオパールも混ぜて

春の日差しに輝く砂ずりの藤。

それから私の「作ろう!」が見事に復活した、記念の1作品です。