『名門水野家の復活-御曹司と婿養子が紡いだ100年』を読みました。
江戸幕府初代将軍・徳川家康の生母・お大の方(伝通院)の生家である
水野家の本家筋にあたる沼津藩主・水野家の草創の歩みを記した本です。
8代将軍・吉宗の時代に刃傷事件を起こし改易となった
水野家を継いだ忠友が将軍吉宗、老中・田沼意次の力も借りながら、
沼津藩主という大名として復活させる経緯。
加えて忠友の娘婿であり、老中首座として幕府中枢にまで上り詰めた
2代藩主・忠成(ただあきら)を中心に名門・水野家の復活を描いています。
忠友も忠成も後期の江戸幕府の政治の中心として活躍しますが、
それぞれ政治家としての矜持と哲学を持っていました。
そのことがよくわかる内容でした。
人の上に立つ者は下の者を粗末にしてはならない。
かつての日本社会は幕府も大名も商人も農民も、
そのことが徹底されていました。
名門水野家の復活 ――御曹司と婿養子が紡いだ100年 ((新潮新書))
799円
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