僕はTAFEという専門学校を首になり学生ビザも失うので出国しなければならなかった。 でもその正確な期日までは知らない。

 

毎日マリファナを吸って街に繰り出すようになる。比較的マリファナについて厳しくないオーストラリアでも繁華街でマリファナを吸っていたら流石に警察が来た。 マリファナは食べてしまえば現物が無いので警察も何とも言えないが明らかに匂う。

僕はサンシャインコーストのマルチドール警察署に連れていかれて1泊することに。

 

 次の日には釈放。そんなことを1~2週間の間に3回は繰り返しただろうか。当時は完全に自暴自棄になっていたと思う。

 

せっかくオーストラリアに戻ってきて毎日サーフィンができてハッピーライフを送っていたのにそれもあとわずか、さらに警察に何度もお世話になり永住権を取得するにはほぼ不可能になってしまった焦りで限られた時間を満喫しようとしていた。

 

 そしてとうとう3~4回目に警察に捕まった時にオーストラリアの精神病院に強制入院させられることになる。

 

病院の中はTVが見れて卓球台があり小さなジムがあるだけで部屋は個室。そこでの生活も日本では考えられないほど変わった環境だった。

 

 色々あったけど一番面白かったのは患者の母親が面会に来て息子に面会時に隠れてマリファナを差し入れしていたのは驚いた。母親は売人なのか、大量に受け取っていて1日1回ある散歩の時間に一緒に吸った記憶がある。 本当に日本では絶対にありえないシチュエーションというか出来事だった。もちろん病院内はタバコも吸えないのだが卓球台が中庭にあった為外に出て隠れてタバコを吸っている人もいたしもらったりもした。 刑務所ではないので監視も緩いし職員も少ないので監視の目を盗んでタバコなどが回ってくるのだ。ある一定内の部屋までは自由に動き回ることはできるが外には出られないように厳重にカギがしてあり中庭には高い塀があり病院から逃げ出すことは不可能の環境だった。残りのオーストラリアでの生活を満喫するつもりがその精神病院に2~3週間収容され僕の自由は全くなかった。

 

 最後はどのような経緯で退院したかははっきりと覚えていない。うっすら覚えているのは入院している時に生活態度によって病院外に数時間出られる時間があり、僕は毎日ランニングをしていたがその機会に外出してその後戻らなかったのかもしれない。色々なことがあり過ぎてとにかく自由が欲しかったのだ、そして1度オーストラリアを出て次を考えることにした。

 

 そのまま日本に帰るのも嫌だったのでこの機会にヨーロッパ旅行をすることに決めてイギリス、フランス、ドイツ、イタリア、オランダ、チェコ行きの航空券を買って出国することに。

 

そこでまた僕は空港の出国する際に止められ、警察に連行されることに。病院側は僕を探していたのだ。警察が無理やり僕を精神病院に入れ、僕がいなくなったから出入国管理局にも連絡が回っていたのだ。

 

 僕はまた近くの病院に入れられてそこで2~3時間足止めを食らった。出国するためにチケットも買っていたのでそれ以上僕を引き留めても意味が無いと判断したのか何とか空港までまた送ってもらい、またチケットを買いなおして出国したのを覚えている。

 

 時間もお金もすごく無駄にしたが原因を作ったのは僕だと反省している。

 

ヨーロッパ旅行を終えて日本に帰ってからもオーストラリアの病院から入院費用を払ってほしいと何度も電話がかかってきたが勝手に入院させてお金を払えと言っていることが納得がいかず相手にしなかった。 このことによって僕は恐らく2度とオーストラリアには入国できないだろう。

 

 サーフアーにとって住みやすい国オーストラリア、NZが入国できなくなった僕は日本に帰ってきて新たに考え直さなければいけなくなった。