ozawareview
 
Amebaでブログを始めよう!

日本はなぜ敗れるのか―敗因21ヵ条

山本 七平
日本はなぜ敗れるのか―敗因21ヵ条

「日本人とユダヤ人」で有名(らしい)作者の本。
日本が太平洋戦争になぜ負けたか?ということを書いてある本なのだけど、非常にわかりやすい。もちろんこの本だけが真実ではないと思うけど、作者が引用する小松真一著『虜人日記』が、とても「常識的」な内容で、妙な安心感を覚えながら読む事が出来る。

「員数主義」という言葉をはじめて知った(バカですいません)。要は実態がともなわないのにとりあえず数だけは取り繕っておこう、という考え方のこと。
でもこれ、結構日常生活にも当てはまると思う。
卑近な例でいえば、「いろんな友達とたくさん遊んでる」なんて言うとする。でも、確かにいろんな人と遊ぶ機会はあっても、自分が「楽しい」「面白い」とか本当に自分が感じなければそれは実態がそんなに伴っていないわけで。それでも「遊んだ」という空虚な事実を公表することで「さみしいやつ」と思われないように、自分を含めてだます、という。
ちょっと違うけど概ねそういうことだと思う。
結局「言葉」と「数」には本質的な意味はないのだよね。

他にも日本の「職人礼賛主義」に対する指摘(職人や達人は、あくまで前提があって成り立つこと)、敗因の一つに「精兵主義に精兵がいなかったこと」(常人離れした精鋭の兵士でなければ出来ない作戦をたてていた)をあげるなど、会社で働く人間にとってはなるほどなぁ、と思う事だらけ。
ずいぶん昔の本なのにまったく内容が古びていない、すばらしい本でした。