毎年二月は、目の回るような日々が続く。
親しい税理士からの、突然の電話だった。
僕の代わりに、副支部長やってくんない?
ええっ!? いや、それは、無理な話で・・
冗談!実は、突然、理事の欠員が出てさ♪
まあ、でも、あの、即答できかねますが・・・
ふと、ドア・イン・ザ・フェースが、頭を回る。
いや、彼に頼まれたら、やるしかないなあ。
中日新聞 - 朝刊コラム
交渉術に「ドア・イン・ザ・フェース」と呼ばれるテクニックがある。例えば、妻が夫に十万円の指輪をねだったとする。夫は高すぎると渋る一方で、妻を泣かせたくないとも考えている
▼数日後、妻が別の指輪を見つけてくる。価格は五万円。この場合、夫はこの指輪を購入してしまうそうだ。これがその技術。交渉相手にドアを閉めさせないよう顔を突っ込み、条件を下げるので「ドア・イン・ザ・フェース」
▼人間心理の返報性を応用している。相手が譲歩した。半額の指輪で構わないという妻に感謝さえし、ならば、こちらもと譲歩する。この結果、術中にはまる
▼日本人を拘束した「イスラム国」とみられる集団が公開した画像。あまりに残虐な内容に、現実なのか、心がうまく追いついてこない
▼人質解放の条件を修正してきた。当初の二億ドルではなく、仲間の死刑囚の釈放である。「要求は簡単だ。テロ資金を提供することになると(日本が)心配する必要もない」。片手に血塗られたナイフ、もう片方の手で、吹っかけた高い要求を下げる。・・・
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http://www.chunichi.co.jp/article/column/syunju/CK2015012602000109.html