男と女が愛しあうことは、とてもステキなことだ。

歌、映画、演劇、文学、詩が誕生するのは、恋愛するからこそ。

だから、人間の希望は、永遠に不滅なのだろう。


島崎藤村の「初恋」。

たしかに、スゴいな。

自分には書けないな。

こんな詩は・・・


まだあげ初めし

前髪の

林檎のもとに

見えしとき

前にさしたる

花櫛の

花ある君と

思いけり・・・


やさしく白き

手をのべて

林檎をわれに

あたへしは

薄紅の秋の実に

人こひ初めし

はじめなり・・・


わがこゝろなき

ためいきの

その髪の毛に

かかるとき

たのしき恋の盃を

君が情けに

酌みしかな・・・


林檎畑の樹の下に

おのづからなる

細道は

誰が踏みそめし

かたみぞと

問ひたまふこそ

こひしけれ・・・