近年はホームレスに保護を受けさせ、受けた支給金を騙し取るグループの存在が指摘されている[32]。 一部の任意団体などが、路上生活者にアパートを借りさせ生活保護を申請させた上で、生活保護費の多くを「経費」と称してピンはねしていたことが報道されている。これは、住所のない者からの生活保護申請を「受理」しないという、役所の対応(前出のように問題がある)を逆手に取った「ビジネス」であると言える。厚生労働省は平成17年厚生労働白書の中で生活保護現業員(ケースワーカー、地区担当員など、福祉事務所によってその名称は異なる)の配置数不足が増加傾向にあることを発表した。


2000年の配置定数に対する現業員不足数は354人であったが、2004年には1198人になっており、約3.4倍となっている。また、東京都は2004年6月に「生活保護制度改善に向けた提言」の試案を発表し[35]、その中で保護率の増加に現業員の配置が追いついておらず一人当たりの担当世帯数が増加していることを指摘した。


同時に、現業員の経験不足や社会福祉主事の資格を持つ担当者の絶対数や質の低下をも示している。地方自治体の職員にとって生活保護事務は事務処理の膨大さ(単に訪問業務をこなせば良い訳ではない)や前述の北九州市のように「申請します」「ハイどうぞ」と簡単に受理すると人事考課が下がる(北九州市は否定している。)、安全面(「10 担当職員への暴力行為」参照)から敬遠される傾向の高い業務の一つであり、結果的に社会人としても公務員としても経験が不足している新人職員が配置されることも少なくない。

生活保護の生活扶助の加算の一つに介護加算があるが,その中に家族介護加算と別に他人介護加算がある。家族外の介助により生活する場合,介助者に支払われる費用として支給される。自立生活を始めた人達の要求運動によって,厚生大臣が承認した場合,1975年度から例外的に特別基準での支給が行なわれるようになり,これが介助を得て暮らしていく上での有力な手段となった。


さらに1991年度から,原爆者特別措置法の介護手当を引き上げたのに合わせ,支給額が改善されるともに知事の承認による特別基準が新設された。1998年度の月額は7万1400円,特別基準では知事承認10万7100円,厚生大臣承認の上限(地域により異なる)が月額18万4100円である。生活保護の生活扶助の加算の一つ特別介護料に家族介護加算と介護人による介護に対する加算があり、後者を指す。


自立生活を始めた人達の要求運動により、1975年度から厚生大臣が承認した場合に特別基準での支給が始まり、介助を得て地域で暮らす上での有力な手段となった。その後基準所長承認による特別基準が設定された

一定年齢以下の子供のいる、母子家庭に認められていた母子加算制度が、2005年度から段階的に縮小され2009年4月に全廃された。それにより、子の教育に支障が出ているとの声が一部母子家庭から挙がっている[17]。ただ、生活保護費の現金支給によって教育を考えるのか、奨学金制度の拡充といった面において教育制度を考えるのか議論はあるが、将来を担う子供達にまでしわ寄せが来るのは問題である。


2004年に宇都宮市でおきた、生活保護家庭の子の衰弱死問題も生活保護を受けている両親が改造車やコスプレ衣装に保護費を使っていたことが知られており、子の体内からセロハンテープが検出された。現金支給が教育問題を全て解決する訳ではない。また子どもへの負担は一人親家庭・両親健全家庭のどちらでも存在するが、子どもがいる両親健全家庭には加算されていないため、離婚(または偽装離婚)を推奨する可能性もある。


厚生労働省は母子加算の打ち切りの代替措置として、母親に対する就業支援を実施している。ちなみに、2009年4月に母子加算打ち切りとなった約5万世帯の内、約3万世帯が病気などによる就業困難世帯である。打ち切りに対し、日本全国で日本国憲法第25条の生存権の侵害を根拠とした行政訴訟が提起されている。