星野リゾートの社長の星野氏の言葉でリーダーとは意思決定の早さが重要だと言っていた.

部下がストレスが溜まるのは決定が遅い事であると.


さて本題ですが,


運動機能が高ければ転倒をしないのか?

地域の支援では運動機能(バランス機能)に着目し介入が行われている.


文献を調べてみると


Quachらは

屋外での転倒に関しては運動機能が高い高齢者でむしろ頻繁に起こっていると述べられている.


運動機能が低い人は外出する頻度も低いためそうだろうとは思う.


ではある程度運動機能が高いのになぜ転んでしまうのだろうか.


屋外では多くの段差や予期せぬ外乱など様々な転倒に関係する要素があると思われる.


転倒を防ぐには

障害物を知覚し身体情報との空間的関係や時間的関係を計算し適切なタイミングでプログラムを立案する必要がある.



障害物を回避する時はいち早く障害物の種類や形状を知覚する必要がある.

転倒歴のある高齢者や初めての環境では中心視で捉えてしまう事(近くの一点を見つめてしまう)などが知覚を妨げる要因として挙げられる


若齢者の場合は段差を跨ぐ瞬間に足元に視線を向けることはないとしている.障害物に視線を向けるのは2,3歩前までであり,後はその先の通路などに向けられる.

また障害物を回避するために近づきながら動作を細かく修正している(フィードフォワード).

視線を前方に向けておけばオプティカルフローを進行方向のコントロールに利用できる.


視線が遠方にあっても下方周辺視野で捉え正確な障害物の回避に役立てている.


イメージの研究でも,高齢者が動けるイメージと実際の動作が異なる事で転倒に繋がることがある.


臨床でも10m歩行路を何秒で歩けますか?と問うとMCIの患者や転倒歴が多い患者は実際のタイムとのズレがある事を経験する.


地域予防事業などでもフレイル・サルコペニアを改善・予防しつつ,各個人のもつ能力を知ってもらう必要もあると考えられる.

イメージと実際がより近くなると,自身の身体機能以上の動作を行う事も減るだろうと思われる.


知覚などの研究は首都大学の樋口先生の本が分かりやすく見やすいので是非買ってみて下さい.


これも樋口先生の文献を引用しています.



最後まで読んで頂きありがとうございました^_^