救いとは何か…
そこかしこで鳴り響く
銃声や警報
悲鳴
かつて家だったもの
かつて憩いの場であった場所
ことごとく…
崩れた中に
何もない青空に
ふらりと伸びた手があった
動くことはなく
ただ、何かを求めるかのように
その小さな手を
めいっぱい
広げていた。
お母さん
お父さん
暗い
置いていかないで
どこ…?
私は
誰であるか
あえて語らずにいよう
ただ、一言言えるとすれば
瓦礫の中から伸びたこの小さな手の花を
眺めている
何かである
あぁ、愚かなるかな…
あぁ、愚かなるかな…
そこには天国などもない
そこには地獄が広がるわけでもない
むなしい欲ばかりが
鉛玉となって飛び交っているに過ぎない
この子もまた
その鉛の中に落ちてしまったのだ
逃げきれずに…
時の渦
時の波に
攫われてしまったのだ。
梟霊