足立区に「薬師寺」があることは知らなかった。散歩途中で、路地に紛れ込んだ際、偶然「医王山」という文字を掲げた門に出会った。右手の門柱には「薬師寺」とある。

 薬師寺といえば、平城京の歴史的シンボルのひとつというぐらいの認識しかなかったので、新鮮な驚きだった。

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 仏教事情一般に詳しい人、足立区という地域に詳しい人からすれば、「いまさら!」なのかもしれない。

 また、この件と前後して区内の友人から竹ノ塚エリアにある東岳寺という寺に若い頃好きだった絵師安藤(歌川)広重の菩提寺があり、例年の命日に広重の作品展示が催されているとの話を聞いう簿た。これも足立区に長く住んでいるにも関わらずまったく知らなかった。

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 ところで「薬師寺」は足立区綾瀬にもう一つあっただけでなく全国で宗派はさまざまで212寺もあるようだ。

 また、仏教でいう西方は死後来生のことで、東方は今生きている我々の現生世界を意味するそうだ。そして薬師如来は我が東方の仏様ということだ。左手に薬壺を持っているのはやはり現生の仏様であるという立派な証拠だ。