思い出されるのは、
大好きな夫と仲良く手を繋いで
1時間も2時間も大きなお腹を抱えながら

出産予定日まで、
残すところ後3日だというのに
まだまだ降りてこないからと

脱衣所に取り付ける
戸棚用の板1枚のために
わざわざ2人で散歩ついでに
数キロ先のホームセンターへ出掛けたり

ご飯を食べた日の帰り道には、
これが金木犀の香りだとか、
どれが金木犀の木なのか?とか、
そんなお喋りしながら

この子が産まれたら、
庭に金木犀の木を植えるのもいいなー
いいねーって
もう夏も終わって秋だねって

もうすぐやってくる
待ち望んだ日々に備えて
一緒にベビーベッドを組み立てたり
子供部屋を用意したり
お家を巣作りして

まだかなーまだかなー
早く産まれないかなー

とか

でも、2人きりの生活も
これで最後だと思うとそれも寂しいね。
なんていいながら

出会って10年も経つのに
昔と何にも変わらず
お腹が大きくなっても
仲良くデートしたりして
デートしながら、お腹に2人で話しかけて

長い時間かけて
楽しみに楽しみに
私たちになりに
丁寧に過ごした
10ヶ月間。


結婚して良かった?
って、からかい半分

なんでもない夏の終わりの 夜に
この日も家路につきながら
夫に聞いてみたら
いつも通り  おう。としか言わなかったけど

どのくらい幸せ?
って、キャッキャと
しつこく聞いてみたら

そうやなぁ
来世でもこんなには
幸せになれんやろうなぁ
上手くいかんやろうなぁ

って、シャイな筈のあなたが
突然優しく言うもんだから
思わず涙がポロポロでてしまって
あなたと結婚して良かったのは、
私の方だと お腹の中の子は幸せだと
出会った日からずっと幸せだと 

そういう日々を過ごしてきたから
これから3人になるのが
とても楽しみで、
早くあなたに会いたいし
抱っこしたいと 触れたいとお母さんは
今夜、想っている。