やさしい理系数学について
この本も非常に有名で、多くの受験生が使用してきた問題集だと思います。
やさしくない理系数学とかよく揶揄されますが新数学スタンダード演習レベルをまっとうにこなしてきた受験生にとっては、各段に難しい問題集ではないと思います。
よく言われるように、別解の多さが売りですね。私はこの問題集の別解の多さに惹かれて繰り返し使用しました。
別解を考えることの大切さはまた記事にしたいと思いますが、この本はその点で素晴らしいと思います。掲載されている別解の解法は全て吸収してほしいです。いつか、必ず役立つ時がきます。
掲載されている問題の質はかなり良いと思います。有名問題もけっこう掲載されています
。これまでに培った定石や手法を意識して解いてほしいです。
ただ、やはり、この問題集の欠点は解答の前の考え方の部分の解説が無に等しいので、使い手を選ぶという点で万人向けではないかと感じます。
定石がしっかりと身についてない人が使用すると、解答の一行目までの考え方の部分でつまづく可能性が高いです。
しかし、色々な問題を数多く解いた経験から言わせて頂くと、やさしい理系数学に載っている問題は難しい問題に応用のきく問題が数多く掲載されているため、考え方がわからなかった問題でも、『そういう解き方もあるのか』という風に問題ごと覚えてしまうことをオススメします。
全統記述レベル以上の模試になったときに、かなり役に立つ問題が掲載されています。
旧帝医学部レベルを目指すのであれば、さらに上の問題演習をしてほしいです。
それ以外の医学部ならば、この本を完成できれば数学で引けをとることはないと思います。(差をつけるレベルまでは達しないと思います)
目安の到達点は体感的に
全統記述170~
全統医進150~
駿台全国120~150
東大模試50~65
といったところだと思います。