小型カメラ設置未遂事件から、明らかに家にいる事が少なくなった。
一旦は家に戻ってもすぐに出かけた。
だからこそ荷物の中身などはそのままにする事が多かったのかもしれない。
部屋からは女といた形跡はよく見つかった。
2人で出かけた時に買った物を示すレシート、明らかにそういう行為をしたであろうゴミ…
でも決定的ではなかった。
この頃部屋を探った時はもちろん鍵をしてチェーンをかけていた。
そして、この頃元夫くんは深夜は出かけているにも関わらず日中の仕事を不定期で休む様になっていた。
仕事で出かけて戻ってきた時にたまに家にいたりすることもあったので、私は家を出る時にドアの隙間に目立たない様に紙を挟んでいた。
もし家にいる場合はその紙は落ちている。
いなければ挟まったまま。
そういう細工をして出かける様にしていた。
この後の調停や裁判で小型カメラ設置未遂の話も答弁書に出てきた。
「怖くて家にいるのが苦痛だった」
そう書かれていた。
確かに一般的に考えたら確かにそうだと思う。
調停の時は話がメインとなるので、いくらそれが事実であっても書いたからといえ「そういうことがあったらしい」としか捉えられない。
その証拠もなければなんの意味もない。
小型カメラのことは、設置もしてないしドラレコだったと話して終わった。
他にもたくさんの嘘をついていた元夫くんは、きっと調停員さんたちにもその嘘の一角と捉えられたのかもしれない。
大きな事柄にもならなかった。
調停ではモラハラが強い相手であれば相手の言いたい放題になるので、言わなかった方が損なのではと思うくらいになる。
しかし、それも証拠がなければ意味はない。
冷静に対応すれば特に問題はない。
でもそう思うためには、こちらは言いたい事を我慢をしていかなければならない。
なかなか大変な日々を過ごしたな…と今になっては思うけれど、そのおかげで今は少し何かが起きても大した事がなく感じられる様になった。
(調査編の裏話・完)