オツカレです。

実現すれば年間売上高７００億ドル（約６兆２６００億円）超の断トツ世界ＮＯ．１の製薬企業となる。

［フィラデルフィア　２５日　ロイター］米ファイザーとワイス、取締役会で統合検討＝関係筋　米医薬品大手のファイザーとワイスは２５日、経営統合の可能性について検討するため取締役会を開いた。関係筋が２５日明らかにした。関係筋によると、両社取締役会は２５日に個別に会議を開いて合意をまとめ、早ければ２６日にも発表を行う見通し。ただ、ある関係筋は、依然として交渉が決裂する可能性もあると指摘した。ファイザーのコメントは現段階で得られていない。ワイスはコメントを拒否した。ファイザーは、主力薬リピトールの特許切れによる後発薬との競争激化で２０１１年に売上高の減少が予想されるなか、ワイス買収によって事業の多角化を図るほか、重複分野の合理化によって大幅なコスト削減を実現する狙い。
統合新会社はファイザーのキンドラー最高経営責任者（ＣＥＯ）が率いるとみられている。関係筋は先ごろ、ファイザーがワイス株１株当たり約５０ドルを支払う公算だと指摘していたが、交渉が続くにともなって金額が変わる可能性もある。１株５０ドルとした場合、買収総額は約６６６億ドルにのぼる。ワイス株の２３日終値は１２．６％高の４３．７４ドルだった。

ファイザーは買収資金を株式交換のほか手元資金を充て残り２２５億ドルを借り入れる予定だ。

２２５億ドルの内訳は米ゴールドマン・サックス・グループ、バンク・オブ・アメリカ、ＪＰモルガン・チェース、シティグループ、英バークレイズ傘下のバークレイズ・キャピタルの金融５社がそれぞれ４５億ドルをファイザーに融資することで合意したとのことだ。

ファイザーは２０００年にワーナー・ランバート、２００３年にファルマシアを買収し、売上高世界一に躍り出た。

しかし１９９８年の性的不全治療薬「バイアグラ」の発売を境に大型新薬が途絶えている。

ファイザーは依然として自社で新しい「ブロックバスター（年間売り上げ１０億ドル以上）」を創薬するのに苦戦しているのだ。

その上現在主力商品になっている高脂血症治療薬「リピトール」の特許失効が２０１１年と迫りそれ以降は売上急減する可能性が高い。

これは製薬業界で共通した問題となっている。過去の大型合併で大幅なコスト節減を行ったのだが研究開発の効率化が進まなかった。

つまり世界の製薬大手の大半が１９９０年代に誕生したブロックバスターで利益を上げているといってよい。

そこでファイザーは独自の強みであるバランスシートの強さ、豊富な資金力に物を言わせて売上を買うという手段をとった。

つまりリピトールの年間売上高約１３０億ドルをほぼワイスの買収により穴埋めする腹積もりだ。

その後に狙うのがワイスの得意なワクチン分野での地位強化。目下関節炎治療薬「エンブレル」と小児用ワクチン「プレブナー」の売上高は合わせて６０億ドル以上となっている。

ファイザーによるワイス買収が成立すれば過去約５年で最大の製薬会社統合劇となる。

またこの買収が引き金となって業界再編が一気に進む可能性がある。

追随してきそうなのがジョンソン・エンド・ジョンソン（Ｊ＆Ｊ）、メルク、ブリストル・マイヤーズ・スクイブ。買収に備えて３社合わせて２９０億ドルを上回る現金・短期投資資金を保有しているとのことだ。

また英グラクソ・スミスクラインとドイツのバイエル、グラクソなどもスイスのロシュ・ホールディングの米ジェネンテック子会社化から始まった規模拡大の流れを受けて必要性に駆られるかもしれない。

世界の金融機関もこのドル箱を狙っている。大型Ｍ＆Ａによる成功報酬プラス融資による金利だ。

こんな中世界から取り残された日本の製薬会社。独自色を打ち出して生き残ることができるか。

オツカレでした。

ぽちっとしてオツカレ～

米ファイザーによるワイス買収 製薬最大手の地位確立へ

米ファイザーによるワイス買収　製薬最大手の地位確立へ