「糖質」が「悪者」になり、 「脂質」が「害」と言う思い込みが蔓延している昨今と言う記事を以前書きましたが、テレビは「糖」の巻き返し作戦が展開されています。
「砂糖は脳のごはん」なのです。
実は人間の脳は糖質しかエネルギーとして利用することができません。
糖質を摂らなければエネルギーが供給されず脳は活発に活動することができなくなります。つまり脳のためにも糖質を適切に摂取することは非常に重要です。
ーー 引用ここまで・・・
と言う凄いキャッチフレーズで巻き返し作戦は始まっています(笑)
かたや(笑)
「糖質中毒」
糖が脳をバカにする! 糖に変わる脳の栄養源「ケトン体」で脳力アップ
糖質脳は既に白い炭水化物に汚染されたジャンキーなんで、、、「薬物中毒患者」と同じ・・・・
ーー引用ここまで・・・・
それぞれの不毛な議論が巷をにぎわしている。そんな中でちょっと思ったので書いておきます。
栄養素に対して「悪い」も「良い」もないという事をやはり知識として知っておく必要もあるかと思うのです・・・・・
例えば脂質ですが・・・・要するに「油」ですね。
油はカラダの健康にとってはよくないと言う以前の認識から、最近ではコレステロールは高い方が長生きするなどと変化してきています。
今までの常識が非常識となり、非常識が常識となる。。。と言うのは時代時代で見ていけば当たり前の現象なのでしょう。
長生きする健康法、短命になる生活習慣。
健康になる食べ物、不健康になる食べ物、病気が治る食べ物。
いつの時代もその時のブームと言うのがあり、その時代で善と悪の概念が入れ替わる。
極論を言えば、殺人も今なら犯罪だけど、戦争中なら英雄だ。
それと同じ・・・・・外側の状況で善も悪も変わってくる。
健康と食べ物を結びつけて善と悪で捉えるのはそろそろ辞めにしたいと思うのです。(社会の在り方としてね)
もちろん食べ物を取り入れて私達は身体を作っているので、食べ物は私達にとっては切っても切り離せない事柄ではあるのですが、農薬まみれだったりする食べ物は論外として、、、、健康になる食べ物も病気になる食べ物も基本はないと考える。
そして食べ物の構成要素である単品の栄養素を健康と結び付けても仕方がない。
食品は単なる食品。
人は生命を生かす為だけに食べるわけではありませんよね~。
頭で食べたり、心で食べたりする。
人とのコミニュケーションのツールとして、ストレスの発散のツールとして、心の充実をはかるツールとして食べると言う行為をするわけです。
その目的が達成されれば、マクドナルドのハンバーガーだってね、良い食べ物になるわけです。
マクドナルドのハンバーガーを食べると頭がほぐれる~と言う人の話を聞いた事がありますが・・・・・
栄養学的に特化した良い食べ物でなくても、頭がほぐれて解放感で心が満たされるのであれば、マクドナルドのハンバーガーを良い食べ物として定義しても問題はないわけです。
ただいくら解放感があるからと言って毎日食べれば病気になるかもしれませんが。。。。。。その当たりは自己責任として自制していくしかありませんが・・・
あとはビジネスとして、それを売らんが為に良い食品と定義する場合もある。(人類の事を考えた良い食品ではなく、お金儲けのツールとしての良い食べ物)
売れれば良い食品だ・・・と言う事ですね。
なので栄養素は単なる一成分にしかすぎず、それだけを見て、善悪の判断をする事はできないのです。
例えばニンジンの成分の一つであるβカロテンは抗酸化作用が強く、免疫力を高めるために、発ガンを抑えると多くの人が思っているようです。
なので病気になった場合に玄米食と合わせてニンジンジュースを飲む方も少なくない。
しかしβーカロテンと言う単品栄養素に関しての実験として、フィンランドの研究では発ガンを抑えるどころか、ガンの危険因子を呼び起こす可能性があると言うデーターが出ているのです。
またニンジンはGI値を上げる食品です。GIとは血糖値の上昇度を表す指標です。
特に市販のニンジンジュース、野菜ジュースは食物繊維が無くなっているので、糖分がそのまま体内に吸収されてしまうため、急激に血糖値を上げてしまうのです。
だから悪いのか・・・・・決してそうではありませんよね。 そういう良い悪いの判断ができる代物ではない。
普通にニンジンを味わい感謝して適量を食べればいいわけです。
ダイエット目的や病気を治すという目的でニンジンジュースを飲むと言う行為がおかしくさせているように私は感じるのです。
なので脂質も同じです。
脂質そのものに良いも悪いもありません。
不足や過剰がよろしくない。
まぁ広義な意味で言えば、それもヨシなのですが・・・・・
そう言ってしまうとこれ以上は何も書けませんので・・・続けます。
悪い良いの知識ではなく、それらの栄養素を身体がどのようなシステムで利用していくのかのメカニズムを知る事が大事なのです。
納豆が良い
ココアがよい
バナナがよい
にんじんがよい
良いと言う言葉だけを鵜呑みにして、なぜそれがいいのか?その理由を大衆は知ろうとしない。
それがテレビの功罪ですよね。
テレビは考えなくさせる箱ですから。
どういう風にその食材は消化吸収されて、身体の糧となっているのか。
またどういう組み合わせでどれだけの量をいつにとるか・・・そういう事が大事なわけです。
納豆がカラダに良い・・・・・テレビで散々特集が組まれて、ほとんどの人は納豆はカラダに良いと思い込んでいる。
なぜ良いのか?
それらをひも解いて行くと・・・・実は良い面と悪い面の両方が導き出されます。
ネバネバした食品はカラダに良いと言う印象が私達にはあると思いますが、アーユルヴェーダー的に言えばネバネバはカラダに良くないと言う認識が一般的なのです。
ねばねばの食品がよろしくない、とする根拠は
「ねばねば=重く詰まりやすい。体の流れを阻害する」と言う理論です。
ヨガ、アーユルヴェーダでは「スロータス」という体の管の流れをよくしておくことを大切だと言う事で、ネバネバはそれを邪魔するという考えです。
しかしそれは全ての人に当てはまると言う事でもなく・・・・・・
性質・体質は人それぞだし、また季節や時間、年齢によって変化する。
ある人にとって、よくないものが別の人には良い作用を施すモノもある。
季節も関係します。
春にはよいものが、秋にはあまり摂りたくないもの。
冬によいものが、夏にはあまりとらない方がいいものもある。
その反対も然りです。
時間帯もあります。
朝はおススメだけれど、夜寝る前は避けたいとかね(笑)
そういう事なので、、、、、一つの答えとして「良い」「悪い」とは言えないのです。
納豆は重くてスロータスを詰まらせやすく、老廃物がたまりやすくなるのなら、消化力の良いお昼ご飯に食べるとか工夫すれば、納豆菌をカラダに入れて、腸内環境をよいベクトルに持っていく事はできるのです。
発酵食品は免疫力を高めますからね。
また納豆はカラダがを冷やす傾向にあるので・・・・・
夏場に食べると良いと言う見解もあります。
(^_^;)まぁ言い出すとキリがありません。
あまりこだわらない事が大事。
テレビに惑わされて、動脈硬化に効果があるからと翌日にスーパーでクルミを買いあさりに行かない事です(笑)
クルミを食べながら、とんこつラーメン食べてたら同じです。
クルミを食べながら、焼肉食べてたらクルミを食べる意味はありません。
クルミを食べてコンビニの濃厚生クリームロールを食べていたら地獄に落ちます(笑)
良い悪いの話はあまりしたくはありませんが、やはり「必要以上に食べる」「不必要なものを食べ過ぎる」
これを止めるだけで医療費はグッと減るのだと思うのです。
大人が食を正し、企業に洗脳されていない食生活を示す事で将来の子供たちの健康と医療費の削減が実現します。
先日、道を歩いているとバギーに乗った2歳くらいの子供が500mlのペットボトルのスポーツ飲料を飲んでました。
まさか水代わり、お茶代わりに飲んでいるわけではないでしょうけど、もしそれだと無謀な行為と言えます。
乳幼児からあんな砂糖の塊のような水をガブガブ飲んでいたらどうなるのか・・・・・考えたら怖くなります。
子供には麦茶か番茶・・・もしくは水でいいのです。
どうしてもスポーツドリンクを飲ませたいのなら、原液を10倍くらいに薄めたものを飲ませる手間を省いてはいけません。
スポーツドリンクがただの水より、健康に良いと言う印象を受けている人も多いこの時代です。
スポーツ選手が手にしているだけでも、カラダ良いと言う印象を一般の人々は持ってしまう。
しかしスポーツ飲料が水よりもカラダに良いと言う明確な科学的裏付けはない。
それを補強するデータの殆どは、スポーツドリンクのメーカーからの資金提供を受けた、 バイアスの掛かった研究結果の可能性が高いのです。
今日も暑かったですが・・・テレビのCMは熱中症予防のために水分補給を忘れずにと怒涛のごとく放映され続けています。
塩と砂糖が入ったスポーツドリンクは今や、スポーツをしなくても日常使いの飲料水に変化しつつあります。
またアミノ酸を入れたエナジードリンク・・・・・ も、日常使い飲料に。
点滴を飲む時代になってしまった今日この頃です。
企業戦略として消費を促すための栄養学的知識を事実だと勘違いしないためにも・・・・・善悪で食べ物を判断しない事が大事であると私は強く思うのです。