美味しいは脳で感じていて、私達、一般的に食べ物を美味しいと感じるのは「ダシ(旨味成分・アミノ酸)」と「脂肪」と「砂糖」だと昨日書きましたが・・・・


それ以外にも美味しいと感じる要素があります。


それは文化で食べる、情報で食べる、生理的欲求で食べる・・・・などです。


同じ「たこ焼き」でも・・・・


コテコテソースで食べる浪速のたこ焼きとダシにつけて食べる明石焼きとでは美味しい感じる人は様々です。


浪速の女としては明石焼きはたこ焼きとちゃうでぇ~言いたいですし、多分、明石焼きを郷土料理として好んでいる人は、大阪のたこ焼きのような品の無いモンと一緒にせんといてぇ~となるやもしれません(笑)


たこ焼きはたこ焼きでも出身地が違うだけで美味しいと思うものが違う。


卵焼きもそうかもしれませんね。


ダシがたっぷり入った醤油味の卵焼きと砂糖の入った甘い卵焼き・・・・


幼少の頃、お母さんが作ってくれた卵焼きの味がその人にとっての美味しい卵焼きになってしまいます。


海産物が少ない山間部で食されているイナゴの佃煮・・・・ですが・・・・


田舎から送られてくるイナゴの佃煮を美味しいと言って食べる知人がいます。


私にも進めますが、申し訳ないのですが私には食べるのは無理です。


昆虫は食べた事がありませんし・・・・そういう習慣で育っていません。


知人は母手製のイナゴの佃煮をおやつのように食べて育っていますからね・・・・・


お母さんの味で美味しいと感じるのです。


要するにこれが個々の【食文化に合った食事】を美味しいと感じる食事・・・ソウルフードと言う事になりますね。


私の例で言えば・・・


大阪生まれ、大阪育ちの私は関東に来て15年以上になりますが、こちらでうどんは食べません。


うどんは大好きですが、黒いダシでしょっぱい汁のうどんは苦手です。


大阪に帰った時にうどんを食べると、涙は出ませんが(笑)なんだか体がゆるみホッとして美味しい~と感じるのです。


魂が喜んでいると言う感じでしょうか。


お好み焼きもそうですよね・・・・・やはり関西で食べるお好み焼きはどこかが違います。


外はカリッ、中はフワッとジューシで粉の味にはちゃんとダシが効いてます。。。


そんな豚玉のお好み焼きを食べるとコレッよ!!!コレッ!!と言いたくなります。


小さいころから食べ慣れた味が私の味覚を作っていると言っても過言ではありません。


文化とは少し違いますが、お母さんのカレーとかもそうかもしれませんね。


我が家のカレーが一番美味しいと言う男性は多いです。


まっ「我が家」と言うよりは「ウチのママのカレー」と言う表現の方が正しいかもしれませんが。


自分ちの食文化、国の食文化、地域の食文化と言うような単位の中で小さい頃からなじんできた味、食べ物によって、その人の基本的な味の範囲が決まります。


そしてそれと合致すると「おいしい」と感じるんですよね。


親の味を受け継ぎ、なおかつ個々の食文化がある。


つまり相対的に「おいしいものはこれだ」というものはないということです。


その他にも美味しいと感じる要素はあります。


■生理的に美味しい。

これは【お腹が空いた時】【疲れた時に甘いものを食べた時】など体が欲求するものを食べた時です。


■情報のおいしさ

私はこの美味しさは理解できないのですが、高い肉だと美味しいとかテレビで紹介していたから美味しいとか、行列ができているから美味しいとかです。


情報で味わっているのです。


恐らくこれは味わう前に先入観としての情報が美味しいと言う感覚を導き出しているのでしょうね。

この味覚は動物にはありません。


人間にのみ備わった味覚だと言えます。


■薬理学的なおいしさ

これが私が今回体験した砂糖と油のマジックです。


先ほど、相対的に美味しいと思う食べ物はないと書きましたが、例外もあります。


多数の人が美味しいと感じる共通したもの、それが「油」「砂糖」「だし」です。


「中毒になる」要素がこの3つなわけです。


「砂糖」+「油」=ケーキ
「油」+「だし」=ラーメン


これは誰もが好きですよね。


あとは


■人と食べた時の美味しさです。

一人でテレビを見ながら食べる食事とみんなでワイワイ話しながら食べる食事の美味しさが違います。


この5つある要素が違う「美味しい感覚」が色々と交じり合って人は食事を美味しいと感じているのですね



何気に毎日、食物を口にしていますが、私達に染みついた「美味しい食事」にはいろいろな要素があるのです。


だからこそ、正しい食事を小さい頃に伝えることが大切です。

そこでの経験が長い人生の食生活を決めていくわけです。


今、問題になっているのが学校給食です。

そして離乳食。


日本の将来の為にどういうものを子供たちに食べさせていくのか・・・・・・


現代社会の経済至上主義と言う、お金儲けを優先した考え方から少し離して、この問題を真剣に考えていく必要があるように私は思うのです。



マウスの実験結果で分かった事らしいのですが、離乳期というのは、母乳を飲みながら母親が食べている餌を覚えていく時期なんだそうです。


その時期に子マウスは「これからこういう餌を食べていくんだ」という情報収集をしていると。


その時に味わったモノは、大人になってからも好きな味なんだそうです。


恐らく人間も同じなんでしょう。


子共の頃に食べる食事は一生を左右すると言っても過言ではありません。


口に入れるモノって、、、、本当に大事な事です。


細胞を作る素材ですからね。


何を食べていくのか・・・・まずは大人がちゃんとしたいものです。