この連休にDVD映画を一本見た。


おとりの人間万事塞翁が馬

「トータルリコール」


20年以上も前にシュワちゃんが主演でやった「トータルリコール」のリメイク版らしい。


シュワちゃんの「トータルリコール」も見た記憶はあるが、あまり覚えていない。

シュワちゃんの顔がモザイクのように割れていく様子だけが頭に残っているがどういう内容だったかも忘れた。


今回の内容・・・・・は、ネットに一杯書いてあるので詳しくはそちらを見ていただくとして、、、




簡単に要約を書いておくと・・・



この時代、21世紀末には簡単に記憶をすり返られる技術があり、記憶を金で手に入れることができるビジネスも存在すると言うのがまず前提にある。


これがこの映画の根幹部分です。


で、地球は長年の世界規模の化学兵器戦争によって土地のほとんどが汚染され居住可能地域は欧州(多分イギリスあたり)とオーストラリアに限定されてしまった。



他は呼吸すると死んでしまうような土地ばかり。



で、欧州(ブリテン連邦)は裕福な人達用の居住地域として、オーストラリア(コロニー)は貧しい人達の居住区として別れて暮らしている。


この選民思想がまたハリウッドらしいです。



富裕層の集まるブリテン連邦(欧州)と労働者が集まるコロニー(オーストラリア)はフォールと呼ばれる地球の地殻を貫く巨大なトンネルを通る乗り物によってつながれていた。



なんと地球の裏側まで17分で行けるようだ・・・・


重力も一応、地球の中心で反転するようになっているみたいだけど・・・・

灼熱のマントルの間をどうやって穴を掘ったのだろう・・・・


地球のコアを通っても、身体への影響はないのか・・・?

放射能とか大丈夫なのかな・??


オーストラリアの裏側は欧州と違うけど。。。。。。。


と、色々と矛盾点を突きたくなるけど、それは物語と言う事で納得するとして。。。。。


しかし古典的な選民思想・勧善懲悪思想と地球を貫くトンネル・・・・と言う未来的思想。


この新旧の極み・・・に唖然とするしかありませんよね。



本題へ・・・・


コロニーの労働者はブリテン連邦へ、そのフォールと言う乗り物に乗って、地球を貫通しているトンネルの中を抜けて通勤している。


要するに地上は汚染され過ぎていて、移動が困難であると言う事なのでしょうね。


警察警備隊ロボットをコロニーの労働者は作っている。


毎日毎日同じ事の繰り返し。


ブリテン連邦の人達が安全に暮らしていける為にコロニーの労働者は働かせられているわけです。



もちろん物語ですから、虐げられているコロニーの人達は自由を獲得するために立ち上がる的な話になります。


ほぼ全編に渡り戦闘シーンに終始しますので、そこは基本・・・早送り。


戦闘が終った場面だけ見ました(笑)


意味ないですよね。。。。


こんなに戦闘シーンが多いとは思いませんでした。



やっぱりハリウッド映画やな~と感心するしかありません。


どうしてハリウッド映画ってバタバタと人が簡単に死ぬのでしょうね。



人一人の命があまりに簡単に描かれすぎていて怖いです。


こういうのを子供達が見ると思うと空恐ろしくなります。


この戦闘シーン、、、


誰と誰が戦うのかと言うと、富裕層のブリテン連邦の軍隊と貧困層コロニーのレジスタンス達です。



何故戦うのかと言うとですね、

ブリテン連邦の人口が増えて住む場所がなくなってきたのです。



なのでコロニーの人達を殺して(追い出して)自分達がコロニーに住むという算段で、色々とコロニーにいちゃもんをつけてコロニーを全滅させる戦略に出たのです。


いちゃもんと言うのは、ブリテン連邦でウソのテロを起して爆撃する。



で、その爆撃は自分達の自作自演にも関わらず、コロニー居住者が起した事だとイチャモンをつけて、ブリテン連邦を攻撃するなら、こちらもコロニーを攻撃するぞ~的な、どこかの国がやりそうな手法に出て戦争を正当化して、戦争を仕掛けたと言うわけです。



そこで主人公の話です。


カレは元々ブリテン連邦からコロニーに派遣されたスパイだったのですが、コロニーに潜入したらブリテン連邦の横暴さがよくわかり、コロニーに寝返り、ブリテン征伐レジスタンスの仲間に入ったわけです。



で、ブリテン連邦の最高指導者(元々は自分を使っていた上司です)を暗殺しょうとしてつかまった。



しかし。。。カレはブリテン連邦のスパイとしてあまりに優秀だったため、殺さず記憶をすりかえて生かされたわけです。


スパイだったという記憶は全て消され、またブリテン連邦を敵にして闘っていたという記憶もない。


普通の労働者として毎日を暮らすだけの普通の人になっていた。


しかしそれはやはり物語ですからね。。。。

記憶が徐々に復活して、元の自分の記憶を取り戻そうとするわけです。


その時にですね~貧困層の指導者であるマサイアスが言った言葉が哲学的だった。



スパイだったという記憶を全部消され、記憶をすりかえらた彼だったが、おぼろげに過去を思い出し始め、その記憶を取り戻そうと、コロニー最高司令官マサイアスに会う。。


「本当の自分を思い出したい 」と


マサイアスは記憶を復元する事ができる技術を持っているわけです。


で、マサイアスはなんて言ったかというと・・・


「なぜだ?」


「本当の自分に戻るため、自分を取り戻すために・・・」


マサイアスは続ける・・・・


「 人は本当の自分を知りたいと思うものだ、本当の自分が何者か皆、追い求めるが、その答えは過去にでなく、その人の現在に隠されている。それが真実だ。。。」


主人公は言う


「でも過去をしれば今の自分がわかる。」


マサイアスは静かに・・・・


「 過去を知っても自分はわからない。わかることは自分の一部分に過ぎない。

過去と言うのは脳が作り出したもの、主観的概念だ、人をそれを真実だと思い込んでしまう。だが心は今を生きようとする。心を探せば君の答えが見つかるのだよ」


深いセリフです。


その通り!!!と思わずテレビの前で言ってしまいました。


このセリフについて深く説明はしません。

私の主観が入ってしまうからです。



これを読む人、それぞれに、この文章の捉え方がありますから。


でも、このセリフは、ある意味真実をついているのではないと思います。



映画自体はそれほど面白くはありません。

ハリウッド映画ですし・・・・・

勧善懲悪の世界を私は好きではありませんから。

おすすめはしません。


一応、レンタルしたので、早送りしながらも最後まで見てしまいましたが・・・・


どうしてハリウッドは・・・・・・とことん戦おうとするのだろうと改めて、とっても不思議に思った次第です。


だって・・・・ね~


地球上に住む場所が無くなるほどの戦争をしても尚ですよ・・・・反省もなく・・・・後悔もなく・・・・


唯一残された土地の取り合いで、再び戦争をしかけ、相手を滅ぼそうとする根性がどうも理解に苦しむのです。


普通は住む土地が無くなるほどの戦争をしてしまった事を後悔し、二度とこのような事をしないと誓うでしょう???


どうして仲良く暮らそうという発想にならないのでしょう。


選民思想からどうして物語を作ってしまうのでしょう。


自分はどっち側の人間を投影してこの映画を作り、見るのでしょう。


私は理解に苦しみます。


もうそういう感性を何千年も前からやってきて体験済みなのに、まだ古い感性で物語を作り、再体験をしょうとするレベルになんだか希望がないな~


なんて感じた映画でした。


まぁそういう見方をするには、もってこいの映画ですがね(笑)