先日、NHKのニュースウォッチ9だったと思うのですが・・・・


高血圧の新しい治療方法の特集番組をやっていた。

えらい時間を割いて放送していたのですが。。。。


この内容が・・・公の立場のNHKが放送してもいい内容なのか、少し疑問に思った。


それは「交感神経を焼き切って血圧を下げる」 という治療法?なのです。


治療方法と言っていいのかどうか疑問に思える内容だったんです。


腎臓近くの交感神経を血管にカテーテルを挿入して切断するらしいのです。


切断と言うよりはアブレーション・・・ですよね。。。タブン。


原因となっている部分を高周波電流で焼き切るという、通常は不整脈などの治療で行われている治療方法です。


高血圧は腎臓が関与していると言われています。


なので腎臓の交感神経系を焼き切って、血圧上昇せよという信号を脳へ伝達される前に遮断して血圧を下げるという理屈ですね。


腎臓の血管に管を入れて高周波でその血管の周りの交感神経系を破壊する。


通常は交感神経系の興奮が血圧上昇に働くので、これを壊せば降圧するという事ですよね~。


映像も出ていました。交感神経の破壊はなんと17本焼き切ります。


高血圧と言うのは基本的に原因が特定できません。

本態性高血圧と呼ぶのですが・・・・


高血圧の約9割がこの原因不明の本態性高血圧ですから、高血圧の原因はほとんどわからずに病院では治療を行っていると言うのが実体なわけです。


治療と言ってもですね、投薬が主で。。。。。一応食事指導、生活指導とかもあると思うのですが、、、、、保険点数による収入で病院は成り立っていますので。。。。。


食事指導なんてものをしっかりとやっても、利益になりませんし、やればやるほど人件費などで損失になるばかりなんですよね。


なので


「塩分に注意しましょう」
「寒暖差の激しい場所は避けましょう」
「体重管理」
「アルコール摂取の適量」
「適度な運動」
「禁煙」
「脂肪の取りすぎに注意」


などなど、、、、まぁ俗に言う慢性的な成人病(糖尿病とか)になれば医者に言われる事を帰る間際にドクターが少し指導する程度でしょうね。


投薬も降圧剤ですからね、根本的には治しません。

下げるだけですから、また上がるのです。


血圧は上がったり下がったりの変動がよくありません。


なので薬を飲みはじめると基本、飲み続けて血圧の安定を図る事が大事だと言われています。


高血圧だとわかったら、まずは生活習慣を見直し、食事療法と運動療法から始める。


それでも血圧が正常値まで下がらなければ降圧剤により治療になります。


これが通常の高血圧の治療方法です。


これしかないのですね。。。。。。


それが今回、新しい治療方法が開発されたという事で注目を浴びているというわけです。


しかし原因のわからないものを、短絡的に神経を切って(焼いて)数値(データー)が上がらないようにするというのはちょっと違うんじゃ~ねぇのかな・・・と思ったわけです。


血圧が上がるのは・・・・身体がなんらかの要因で血流を増やそうとした結果に起こる現象です。


血流を増やしたい理由があるはずなんです。


血流を増やさないと大変な事になるよ~という身体からのメッセージなんですよね。


身体の自己防衛システムの一つです。


メッセージが脳の司令本部に届かないように物理的にとっても強引なやり方で信号を送る電話線を切ってしまう。


まぁそれで降圧剤を飲まなくてもよくなるのですが・・・・それで本当に解決できているのか。。。。私はとっても不思議に思うのです。


画像・数値、結果としての症状、現象だけを見てそれを改善するというのが現代医学です。


もちろんそれで寿命が延びているのですから、長生きが善とするならばそれでOKでしょうね。


しかしそのテレビを見てなんだかモヤモヤするわけですよね・・・私は。


もちろんまだまだ研究段階です。


なので一回のアブレーションを行って、どこまで血圧の安定が図れるのはわからないでしょう。


副作用などもまだまだわかっていない段階だと思います。


それはどんな治療法でも同じなのですが・・・・ただこの短絡的な行為が最新の画期的な治療方法だと思わせるのはどんなもんかと思うわけです。


この治療を受ける事ができる対象者は今のところ利尿薬を含む降圧薬三薬以上でも降圧しない難治性高血圧症の患者だけだそうです。


しかし先述した本態性高血圧(普通の高血圧)にも適応を拡大したいという趣旨の内容でした。


腎臓の交感神経を切って長期予後がどうなるか?


腎交感神経を破壊するわけですから、腎臓の交感神経系の調整メカニズムがどうなるのか?


もしかして血圧は下っても腎機能が悪くなることはないのか?


高血圧の薬は医療費の中でのビッグビジネスです。


このアブレーション適応を拡大して、どんな高血圧の患者さんにもこのアブレーションを行う事ができれば医療費はかなり抑制できるでしょう。


放送の中でもそれを言っていました。


医療費を抑えたいというお上の願いでメタポ検診という、おバカな制度も出来上がったりしたので、このアブレーションもお上の仕組んだ事なのかも???と心がひねくれている私は思ってしまうわけです。


「神経」と言う名称は杉田玄白という蘭学医がつけた名前です。


小学生の頃の私の愛読書は


「ミクロ決死圏」
「新約聖書」
「杉田玄白 解体新書」


この3冊を繰り返し繰り返し読んでいました。


なんだか怖い小学生ですよね(笑)


この頃から心と体の事が気になって仕方がなかったのですよね。


体の中がどうなっているのか。
心の中がどうなっているのか。


それで聖書と言うのは如何せん解せませんけど(笑)


江戸時代、杉田玄白という蘭学医がいて、今の西洋医学の土台を作りました。


彼はオランダの医学書にある人体解剖図を見て、その美しいこと、精密なことに驚き、是非実物と比較してみたいと思うようになります。


ある時、念願かかって死刑にされた囚人の身体を河原で解剖します。


そしてその解剖図の正確さに驚きます。
オランダの医学書の瓜二つであったからです。


で、もう一つ杉田が驚いたことがありました。それは複雑な人体の臓器や筋肉や骨の一つ一つに脳からの命令を伝える筋(スジ)がつながっているということです。


彼はこの筋のことを神経と名付けたのです。


神経・・・・・・神の経(みち)と読めます。


東洋医学でいう『神(かみ)』とは、極端に言うと「生きているか死んでいるか」という事で、「神がある」という事は生きている、生命力がなくなっていないという意味になります。


感覚を得るのは神がある(生命力がある)からで、神のない、死んでいる人間は痛みを感じない。


様々な感覚が在ると言う事はイノチがあると言う事になります。


その生命力、イノチの経脈(気の流れ道)である刺激伝導系の事を、杉田玄白さんをはじめとする解体新書に携わった人たちが正式に「神経」と名付けたらしいです。


生命の息吹の元は電気だと言われています。


雷が物体にイノチを吹き入れたと・・・


電気が人を動かしている。


神経伝達はまさに微弱電流なのですよね。


神のみち
神の通る道


私もそう思えます。


複雑な人体を調和を持って、コントロールするのは、とても自分の意志で出来るものではありませんね。


人体のどの働きも私達が意図する事はできません。


全て自動操縦です。


呼吸だけが意識する事ができますが・・・・・


私達は日頃、そういう事を意識せず、平然と生きています。


でもそれは自分で意識してコントロールして生きているのではないという証拠ですよね~。


私達は生かされている・・・・証拠が自分の体の中にある。


目に見えない何かが人を生かしている。


杉田さんは神経を見て神が人を生かしている。。。そう思って神経、神の通う道と名づけた・・・・・


どこかの内臓が血液を欲しがっている・・・・それを脳に伝えて血圧を上げて血流を増やす・・・・


凄いですよね・・・・それが神経の働き。。。。神の働きなんです。





杉田玄白さんの時代よりも今は恐ろしいほど医学が発展しました。


しかし私は思うのです。

あの時代から一体、人間の体の何がわかったのか・・・・・


神の通る道を切って

本当にいいのか・・・・・・


神のお告げを聞かなくていいのですか?


神の声を無視して体を生かしていけるのでしょうか・・・・


医学の進歩なのか後退なのか私にはわかりません。