少し下火になってきているようですが、ヨーロッパを中心に腸管出血性大腸菌0104の感染が拡大し、30数名の方が亡くなり、3千人以上の感染者を認めているらしいです。


一種のアウトブレイク的爆発的な感染ですね。


一時、感染源は野菜(キュウリ、モヤシ)などと言われたが、まだ特定できていないらしく、日本ではこの菌が検出された事はない。

WHO=世界保健機関は、極めてまれなタイプの大腸菌で、これまでに見つかっていない新種の大腸菌である可能性が高いと声明を発表した。


感染経路の特定を急いでいるらしいのですが、私的には?????が一杯です。


大腸菌と言うのは腸内細菌で鳥類や哺乳類の体温があまり変動しない動物の消化管にいる菌です。


先日の焼肉の生肉に付着した菌ならわかるのですが、それが野菜について感染したと言う・・・


まぁ菌で汚染された肉を触った手で野菜を調理し、そのまま生で食べたら感染もするでしょうけどね。


しかしこの菌が問題なんです。


菌が強毒化するには抗生物質の乱用などで、菌が何度も何度も抗生物質などの敵と戦う事で戦闘能力上げる環境がないと強毒化は起こりません。


中々そういった環境に菌が長い月日居続ける事は難しい。


何でも8種類の抗生物質に耐性を持っていて、今回の大腸菌0104株は抗生物質に耐性を持つようなものではないらしいです。


8種類もの抗生物質に対して耐性を備えるには繰り返し、繰り返し抗生物質に晒される必要がある。


現代の細菌遺伝学と言うのはかなり進歩していて、その菌の起源を調べるには遺伝子を調べると発達過程にどんな抗生物質に晒されたのかがわかるらしいです。


で、ですね今回ヨーロッパを脅威にさらした致死性が高い大腸菌O104株の遺伝子解読結果を見ると、それがどのように出現したのか、非常に興味深い実態が浮かび上がってきたのですよ。


そのようなものが出現する方法は一つしかないと・・・・・


簡単です!


それは、大腸菌の株を8種類の全ての抗生物質にさらすこと。


それも順番にと言う事です。


一度に同時にまとめてさらしても菌の耐性はつかない。


一度に大勢の敵軍がきたらびっくりして死んでしまうでしょう(笑)


敵は一組づつが基本です。

訓練ですから・・・・・

筋トレと同じです。


はじめから100kgのバーベルは持ち上がりませんが、10kgから時間をかけて徐々に挙げていくといつかは筋力がついて100kgを挙げる事ができるようになるのと同じです。


例えばですね~


最初にペニシリンにさらし、生き残ったコロニー(菌郡)(ペニシリン耐性を持つ菌と言う事になります。)を検出する。


そして、その生き残ったコロニーを、次の抗生物質テトラサイクリンにさらす。


それでも生き残るコロニーは、ペニシリンとテトラサイクリンの両方に耐性を持つことになる。


ペニシリンとテトラサイクリンはもはや敵ではなくなるわけです。


10kgと50kgのバーベルが容易も持ち上がるレベルにまで筋力がついたと言う事ですね。


で、次はスルファ薬剤にさらし、やはり生き残ったコロニーを採取する・・・・・


これを8回続ければ8種類の抗生物質に勝つ強毒性の腸管出血性大腸菌0104が出来上がるんですね。


恐らく手順はもっと複雑なんでしょうがね・・・・要するにこういう環境は自然界で作る事はできないんです。


簡単に言うと8種類の抗生物質に耐性のある大腸菌株を製造するためには、繰り返し、継続的にそれらの抗生物質にさらす必要があるということである。


それも厳密な管理下に菌を置き、管理しながら耐性をつけていく。


オリンピックに出るような選手を育てる為には、ただがむしゃらに訓練すればいいと言う事ではないということです。


ただただ鍛える為に多大な負荷をかけるばかりでは故障して使い物にならなくなります。


その選手のニーズに合った訓練プログラムを作り、プロのコーチ群が選手の状態を事細やかに見ながら訓練をすすめていく。


もちろん精神的な支えも必要ですし、財力も要ります。


選手の資質だけでトップアスリートになれるわけではないのです。


資質を持つ選手を見極め、選別し各選手独自の強化トレーニングを行う事で世界に通用するトップアスリートが誕生する。


この8種類の耐性を持つ大腸菌株もきっと同じ事が言えるのです。


なのでこの耐性をつけるプロセスが自然界でひとりでに発生したと想像することは、ほとんど不可能なんです。

一つの抗生物質に耐性を持つ菌はもちろんある。


しかし8種類もの抗生物質に勝つ事ができる大腸菌が自然に発生する事はまずない。


さて。。。。ではこの大腸菌株・・・・どこで発生したのか???


そうです・・


どこかの研究室で作られた生物化学兵器によるテロとも言われている。

まぁその辺のところはどうでもいいのですが。。。。


この大腸菌の耐性をつくるプロセスを読んでいて、私達と同じだと思った。


私達が成長していくために必要なのはやはり現実社会での体験なんだな~なんて。


様々な体験を積み重ねて人間力を高めていくと言うのが人なのかもしれません。


まぁ夢の世界での体験の質量も現実世界での体験の質量も同じですから、現実が全てと言う事ではありませんが・・・・・


しかし力を実際につけるにはやはり現実の方がぎゅーーーっとエキスが詰まっているように感じます。


夢の世界だと、重いものも軽くひょいと持ち上げる事ができるし、時間軸がバランバランですからね。。。。。。


体験としては同じでも、血肉となり身になると言う意味では少し内容が違うのかな~なんて事も思います。


私はトップアスリートになるわけではありませんから(笑)この大腸菌ほど鍛えなくてもいいですが・・・・しかしながら・・・・やはりそれなりにまだまだ高みを目指したいな~とは思っているところです。


最近は原発の話に終始していて、ヨガ的話題に遠のいておりましたが、いつもと変わりなく・・・と、言うより以前よりもヨガ的生活を満喫しております。


だんだん、どんどん気持ちのいいカラダになってきています。


先が楽しみで仕方がありません。


もちろん精神の鍛え方も大事ですから、寛容であり続けられる精神を作って行きたいと日々鍛錬しております。


恐らくこの世に生を受けてから、今が一番、ココロもカラダも健康だと思います。


そしてこれからもより気持ちのいいココロとカラダを目指し続け、死ぬ間際には人生の中で一番気持ちのいいココロとカラダで死んでいきたいと切に願う。。。いや・・・祈る今日この頃です(笑)