保険の話ですね。


私は保険に入っていないとばかり思っていましたが、実はひそかに加入していたことが発覚したのです。


会社が私個人にかけていた。


今までは本人がいなくても契約できたらしいのだが。。。。。例えば旦那さんに内緒で奥さんが保険契約するとか。。。


今年から法律が変わって、本人に説明をして印鑑をもらう制度ができたらしい。


それで生命保険の人が私のところへ来て発覚したのです。


別に会社に悪意はない。福利厚生の一貫なのです。


だから入っているのは養老保険で、積み立て貯金と生命保険両方を会社がしてくれていたということになる。


もう10年もかけている。


もちろん満期時の受け取りは私だし、私が死んだら父健次にお金が行くことになる(悔しいが)


それと我が家の火災保険も会社が払ってくれていた。(我が家は会社名義で借りているから)


家賃補助ももちろんある。


会社って思いのほか従業員に色々な福利厚生をしなくてはいけないのだな~なんて関心した次第です。


保険を毛嫌いしていたけど、知らないところで入っていたことにびっくり。


今の給料は30歳の時に病院でもらっていた給料の約半分である。


でも自由だし、居心地は最高、、、、変な緊張感もない。


やめられません・・



注射をするとき、輸血するとき、手術の機械だし。。。。。ICUやら救急外来での当直の時、、、、、ありとあらゆる場面で緊張する。


人工呼吸器をつけてる患者さんを担当した夜勤での精神的な疲労は今考えても辛くなる。


完全に脳死の状態であればこの緊張感も少しは安らぐが、意識がある患者さんであれば目が離せない。。。。


詰所に戻ってきても気になって気になって仕方がない。


今でも鮮明に覚えているが、全身に刺青が入っている環さんという老女を担当した夜である。


理解力が今ひとつなく、バタバタするため、人工呼吸器が外れたら危険と軽く両手を抑制した。


今は恐らく抑制しない方向で看護の世界は進んでいるとのは思うですが、あの頃はまだ抑制は必要不可欠なものであった。


抑制すると、これまた体位交換の時に面倒になるのだが、それは仕方がない。


夜0時バタバタして抑制帯を引っ張り嫌がっている。


体位交換していると、目で訴える。(抑制が嫌だ)という風に私は勝手に理解して、


「この紐が嫌なん?」


大きくうなずく・・・・環さん


「でもなこの管(←人工呼吸器を接続している気管チューブ)触ったらあかんでぇ~分かってる??」


「うんうんうん」と大きくうなずく・・・・(大丈夫かな~)私の心の声


しかししつこくもう一度


「この管取れたらな、息ができひんようになって心臓が止まってまうかもしれんから絶対に絶対に!触ったらあかんで!分かった?」


またしも「うんうんうんうん」と激しくうなずく。。。。。環さん


少し抑制帯を緩めて紐のふり幅に余裕を持たせた。


首くらいまでは手が行くように。。。。


もう一度念を押して・・・・・詰所に戻った・・・・


しばらくして。。。。。環さんの心電図モニターが乱れだした。呼吸器の警報も鳴っているし・・・・


ぎぇ!!!


部屋に駆けつけると、環さんの手には気管チューブがしっかりと握られて、ニコニコしているではないか。。。。


「はーあ楽になったわ~」と環さん・・・・


あちゃ~やられた!!!


ニコニコはしているが、呼吸機能が落ちているから顔色が悪くなってきている。。。。仕方がない・・・


ドクターに電話・・・・


ナースにこの話をすると分かると思うが、夜間気管チューブなどの患者さんの体に入っているも管類を患者さんに抜かれた時の自己嫌悪といったら、かなり落ち込む。


管理が悪いということになるから。。。。


まして点滴や胃のチューブなどはナースでも入れることはできるが、気管のチューブはさすがにナースでは入れることができない・・・・平謝りでドクターを呼ぶしかない。


夜中の0時過ぎ。。。当直ドクターはうっとしいそうな顔でやってきた・・・・・


気管チューブを再挿入して一件落着。


それからは抑制帯はしっかりとしばり・・・・・鬼になった・・・


それから私は自分の中にある優しい気持ち、仏心を封印したのである。。


私は甘かった・・・・

環のばあさんは全身刺青・・・・・シワシワの鯉が背中で泳いでいるが、それでも鯉は鯉・・・


こんなことが毎日。。。。。神経がおかしくなるのは当然です。


会社勤めは人が死なないし、こんな変な緊張感がない。


私にとってはパラダイスなのですよ♪


病院勤めは合っていなかったということですね。


はははっまた話がずれてしまいました。