20年前に起こった幼女連続誘拐殺害の犯人、宮崎勤の死刑が執行された。


事件が行ったのは1988年から1989年、死刑が確定されたのが2006年、それから死刑執行まで2年。


20年という歳月はあまりに長すぎる。被害者のご遺族にとっては、不必要に長くつらい時間だったことだろう。


個人的な心情としては、まだこの世にいたのか・・・・というのが最初の印象だった。


が・・・・それとは別に鳩山さんは尋常ではない。


彼は昨年法務大臣になってから今回を含めて13人の死刑執行した。


恐らく、今回の死刑執行は秋葉原の事件がかなり影響をされているようには感じる。


ただこの二つの事件、質はまったく違う。


宮崎勤は人格異常者だと推測できる。死体を食べたりは普通できない。


秋葉原での事件を起こした加藤智大はちょっと違う。怨恨に近い。


怨恨の相手を間違ってしまった結果の事件だと推測する。


そういった異なる事件を一くくりにして、死刑を執行したのなら(鳩山さんは違うと言ってるけど)末恐ろしい。


私は死刑廃止を訴えている人間ではないが、死刑という制度を積極的に賛成しているわけでもない。


両方の側面を考えると簡単には答えが出ないというのが正直なところである。


感情論でいうと、今回の秋葉原の事件の残忍さや、光市母子殺人事件やオウムのサリン事件、最近では隣の住人をバラバラにしてトイレに流すという想像すらできない残忍な行為など、様々な事件に巻き込まれた被害者やその家族のことを考えるとやはり死で償って欲しいというのが心情です。


反対に大きな目で死刑について考えると、子供達には「人を殺してはいけない」と教えていかなければいけない。


多分今までもそう言って教育してきただろう。「人を殺してもいいですよ」と教育された人には今の日本ではいないはずである。(戦時中は別として)


だから「人殺しがいけないことである」という事を前提にその罰として死刑が執行されている。


しかし人を殺した罰としての死刑とは「人殺しはいけないことだけど、殺してもいい人間もいるのだと」という事になるのである。


これって子供達になんて説明するのでしょうか?


だったら、自分の主観で殺していい人、だめな人を子供達は決めだすのではないでしょうか。。。


死刑執行が決まれば、死刑囚を殺すのは遺族ではない・・・・刑務官です。


死刑執行をする刑務官は望みもしないのに殺人を委託されます。


これっておかしいと私は思うのです。


人殺しはいけないことだけど、例外もあるんだよ・・・・ということですよね。


場合によっては人を殺してもいいんだよ・・・・


目には目を歯に歯を・・・ということです。


友達にお金を盗られた。
じゃ盗み返せ。


友達にいじめられた。
じゃいじめ返せ。


友達にお母さんを殺された。
じゃ、そいつのお母さんを殺してしまえ。


こういうこと自分の子供に教えますか?


こんな小さいことと死刑は同じではないと言われるかもしれませんが、そうでしょうか?


子供達に大きいことだいいけど、小さいのはだめという、こんなに細かい判断ができるのでしょうか。。。その判断は主観で変化していきます。


どんな理由でも人殺しはいけないともし自分の子供がいたら教えたいです(私は)


そしたら死刑を賛成するわけにはいかなくなります。


死刑廃止を訴えるのではあれば、私もどんなことをされても、した人間の事を許します。という決断を同時にしなければいけません。


例え自分の身内を惨殺されても、レイプされても・・・・・お金をだまし盗られても・・・・許さなければいけません。


両方でピストルを突きつけあっている・・・相手は自分の子供を人質にしている。そんな場合でもピストルを手放し、子供を差し出す気持ちにならなければいけない。そういうことです。


でも私はできません。。。。。だから私を含めた大人たちは逃げるのです・・・・・


都合のいい論理で。。。。。。


ちゃんと考えたら本当に難しい話です。


イランでは同性愛者は死刑になります。


国によって死刑の基準が違うのです。そして日本でも裁判官によっても判決が違うのです。


そんな曖昧なゾーンで人の命を奪う決定を行ってもいいのかとも考えます。


冤罪の場合にはどうなるのでしょうか・・・


日本での無期懲役は15年~20年で仮出所してしまいます。その次に重い刑が死刑なのです。


差がありすぎです。終身刑という考えもあります。


一生刑務所の中で暮らして罪を償う、これも一つの方法です。


しかしその費用は国の税金が使われます。これもちやんと考えなければ答えでません。


本当に難しいです。。。。。


これだけ短期間の間に死刑を執行する鳩山さんは人殺しを推奨している政治家という事になります。


犯人を死刑にするという側面ではなく、死刑そのものがどう意味を持つものなのかをしっかりと考えて欲しいと思います。


友達の友達はアルカイダというバカな発言ができる鳩山さんには難しいと思いますけど・・・・。


未来の子供達の心を育てるためには今の大人がどれだけ物事を考えたかに決まってきます。


子供達の情緒を育てるのは、今の大人たちの行動です・・・・・


言うは安し、行うは難しですね。。。