セラピーやワーク、カウンセリングの現場を見ていると、小さい時の心の傷にフォーカスしすぎて、重要な問題点を見つけられない樹海にはまってしまった人を良く見かける。


心の傷って何か・・・・


それぞれみんな状況が違うから一概には言えないけど、
そういう人をたくさん見ていると感じることがある。


心の傷を癒すためにいろんなセラピーやワークを受けて溜め込んだ感情も吐き出した。


そのときの周囲の状況も理解し受け入れられるようになった。


それなのにいまだにスッキリしないと言うひとがいる。


行動表現に転換していける人はいいけど、そういう人はそれができないからモヤモヤしている。


そういう人は自分の運命の理不尽さにどうしようもない怒りや恨みをもっている。


そうなのだ、傷に関するさまざまな事情やそのときの切ないほどのいかんともしがたさは処理し、納得できるけど、予想外に展開してしまった自分の運命には怒りが消えない。


だとすれば、これはまったく別々の事柄。


そういう心の傷をいやせなくて悩み苦しんでいる人は、実は心の傷が原因ではない。


思うようにいかない人生のからくりに怒り狂っている。


心の傷は行動表現につながるけど、人生や人間社会の不条理や理不尽さに対する憤りはからまわりするばかり。


なぜなら、私たちの世界とはそういうものだから。論理は現実を網羅できない。


実際に肉体や心が直接受けてしまう現実の影響は人間はもろにうけてしまうから、頭で理解しても解決には至らないということ。


心の傷と今の心の不安定さは別のものである可能性が高いということを知っておく方がいいかもしれません。