この間ブレスの時に大雄って結構いけてるヤツだ・・・・という話しを聞いて、生まれて初めて「大雄」という名前を聞いた。
ジャイナ教の開祖らしいのだが、調べてみると凄い教義でびっくりした。
ジャイナ教は、ブッタと同じ時代にインドで、二十四人のジナ(輪廻に「打ち勝った者」の意)の最後に位置するマハーヴィーラ(大雄)によって始められ、大雄はベンガル地方のクシャトリヤの出身で、30歳頃に出家し、13年ほど苦行をして悟りを開いた。(開いたらしい)
ジャイナ教は現在に至るまで続いている古い歴史をもつ宗教で、仏教の開祖ゴータマ・ブッダ(釈迦)の活躍した時代と地域にほぼ重なっていて両者は同時代人ということになるらしい。
埴谷雄高氏の小説 『死霊』 にも登場するジャイナ教では、現実のジャイナ教を極端化して、息も吸っていけないとしていた。
埴谷さんは狂気の話しがとっても大好きだったらしい。
埴谷さんは「(1937年、埴谷は刑務所で)一度気が違った。しかし、出てきた時には直っていたので、誰もそのことを知らない。」と語っている。
そんな人が書いた本は一度読んで見るべきだなあ~と思う。でもきっと私には読めないだろうな・・・
話しはジャイナ教に・・・・
ジャイナ教の教義は・・・大誓戒というらしいけど、5つの約束事ということだ。
生き物を殺すこと
嘘をつくこと
盗むこと
男女のよこしまな行為
ものを所有すること
これって生きるな!って言っているようなものだ・・・・・
私には良くわからないけど、ただこの規約を守ることで解脱できるという宗教らしい。
この5つの中で一番重んじられたものが「生き物を殺すこと」だそうだ。
アヒンサーと言われているらしいが、このアヒンサーの厳守はもっとも重要な戒律でジャイナ教はあらゆるものに生命を見いだし、動物・植物はもちろんのこと、地・水・火・風・大気にまで霊魂(ジーバ)の存在を認めたそうだ。
したがってアヒンサー(不殺生)の誓戒のために、あらゆる機会に細心の注意を払わなければいけない。
人間関係になんてものに悩んでは入られない状況である。
ベジタリアンもびっくりの食生活の上、球根類もハチミツも食べないらしい。空気中の虫などを吸い込まないように マスクのようなものををしている。
道に座るときにはホウキで掃いてから座る(小さい虫を殺すから)
車は乗らない(タイヤで虫を轢き殺すから)
農業も駄目(耕す時に虫を殺すから)
本来は衣服を身に着けることも許されなかったそうです。
そして身体的行為のみならず、人を傷つける言葉を発することや、人には気づかれなくとも心の中で他者を傷つけるようなことを思うことさえも、ジャイナ教徒は「殺生」と考えるらしい。
なんというかかんというか・・・・・
ストイックすぎる・・・・・
もしクマに襲われてもそのまま襲われるしかない・・・・・そんなぁ~(;´д` )
それに聞いているだけさぶイボがでるが・・・刃物は禁止で、自分の毛髪も剃るのではなく抜くらしい・・・・SMだよ・・・・まさに・・・ハゲの人はラッキーって感じ♪かもね。
不殺生を全うしようとすれば、自分自身が生きていくことができず、殺生をすれば永遠に輪廻から解脱することはできない・・・・・究極の選択をしなければいけない・・・そう曖昧さが全くない世界なのです。(絶対ムリ・・・・)
この解きがたい矛盾という命題の克服がジャイナ教の究極の目標・・・解脱できる唯一の道であるという教えのようです。
すごい宗教である。
和を重んじ「まあまあ」と何事もアイマイにしてしまう日本の風土とは全くもって違うこの宗教・・・・
「他の生命を殺さなければ、一つの生命が生きれない」というシステム・・・・この根本まで考えつめるジャイナ教。
埴谷さんはこの宗教に心惹かれた様子である。
死霊に出てくる大雄は、釈迦が菩提樹の下で悟りを開いた時に、大雄のことを思い出して、大雄が瞑想にふける洞窟へ会いに行く。
その時の問答を行うのだが釈迦は大雄に負けてしまうのだ。
その後、大雄は灰になるらしいのだが・・・・・
アヒンサー(不殺生)を究極に徹底するための最良の方法は「断食」であり、もっとも理想的な死はサッレーカナー
(sallekhanaa)、「断食を続行して死にいたる」ことであるとされていた。
古来、段階的な修行を終えたジャイナ出家者・信者のみがこの「断食死」を許され容認されていた。
悟るためには死ななければいけない・・・・
まあ現在はもっと緩くなってはいるだろうが・・・・・
私が思うに・・・・きっとこの断食死が出家者たちの憧れになっていたのでないか・・・・
伝説として、大雄が瞑想していた洞窟の周りにはたくさんの断食で死んだ死体が転がっていたらしい。もちろんその開祖である大雄は死んでいない。
大雄も断食の末に死んだとされているが・・・・ただ72歳まで生きたらしい(″ロ゛)
30歳で出家して行者となり、12年の苦行ののち真理を悟って「ジナ」(Jina、勝利者)となった。
ジャイナ教とは「ジナの教え」の意味らしい。ようは自分でかって宗派作ったということだろう。
以後30年間遊行しながら教えを説き広め、信者を獲得していった。
そして大雄は72歳という天寿をまっとうしたと言ってもおかしくないほどに長生きをしたのである。
で!なんで大雄は結構いけてるのか・・・・
ぶっちゃけ、信者には断食死を推奨しながら自分は長生きしやがった・・・ということが結構いけてるということらしいのです。
矛盾というものを体現したということである・・・・・・
ビバ!ジャイナ教・・・・・・
※私は宗教については専門家ではありませんので、もし無知な部分がありましたらお許しください。またご助言もお待ちしております。