久しぶりにおかざき真理先生の「サプリ」を読む。

この作品は2004年から6年連載された作品。藤野ミナミ29歳、CM等を作成するクリエーター。まだ働き方改革前、広告業界では25時打ち合わせとか28時バラシ(解散)とかとんでもない業務時間で回っている。今日もオフィスの椅子を並べて仮眠をとり、命を削るように仕事をこなす。活き活きと働く女性は一方でサラサラと崩れる不確かな地面の上に立っているような、流される川のなかで必死にもがいているような不安定な心を持て余す。仕事と恋愛に向き合いながら私の今とこれからを考える。

 登場人物は個性的でただオフィスラブを描くのではなく女性目線のエッセイのような漫画です。画面も切り取って飾りたいほどおしゃれです。アールデコのような装飾をあしらって、扉絵だけでなくコマとコマや背景の表現がとてもモダンで美しい。 

10年くらい前の作品なのになぜか米津玄師さんのニューアルバムをBGMに読むとぴったり。是非ご一読ください。 

おかざき真理「サプリ」/米津玄師「pailblue」