フリーランスになるメリットとデメリット
昨今、副業やフリーランスを推進する傾向が多くあります。
優良企業ですら、終身雇用を約束出来ず社員に副業を許可しているところも増えてきているようです。
では、副業やフリーランスになることでのメリットやデメリットってなんでしょう?
実際25年フリーランス音響を手掛けて来た立場から少し深掘ってみようかと思います。
副業、フリーランスになるメリット
まずメリットとして挙げられるのは、直接クライアントから仕事を受けるので仕事した分まるまる収入になるというところでは無いかと思います。
会社員だと、一旦会社とクライアントで金銭やり取りがあり諸経費等を差し引いて実際に作業に当たった当事者には給料プラス手当が少し増えるという点で、「一生懸命頑張って手当これだけかよ」って思うことも多々出てくる。
というのが現状で、その不満からフリーランスになる方も多いかと思います。
苦労した分まるっとこっちによこせよ。って会社員の頃僕も思っていましたw
しかし、本当にそういう気持ちでフリーランスに転身するのは危険極まりない行動です。
副業、フリーランスになるデメリット
では、どのようなデメリットがあるのでしょう?
1:営業から実務・請求書などをすべて自分一人で行わなくてはいけない
フリーランスが稼ぐための第一のハードルがここになってくるのでは無いかと思います。
会社員の場合営業部門が仕事を取って来てくれて、実務部隊が作業を遂行し契約に基づく費用等の請求を経理担当が賄う。
当然そこには人件費はもとより、いろいろな経費が生まれてくる。
営業が車で動いているなら、ガソリン代だったり電話で打ち合わせを行うなら電話通信費だったりという経費が生まれて来ます。
諸々を差っ引いた残りから、作業者に手当を当てがうわけですから当然期待するほどの金額にはならないとうことになります。
しかし、副業やフリーランスで仕事を受ける場合それらの作業をすべて一人で賄わなくてはいけなくなります。
軌道に乗るまでは、疲弊する事が多々起きるでしょう。
幾つかのクライアントから継続案件を受ける事が出来、クライアントが仕事に満足していただければ知り合いを新規顧客として紹介してくれることも多々あります。
そのフェーズに入るまでは、歯を食いしばってでも営業・実務・請求作業を遂行していく必要があるのが副業、フリーランスの第一歩と言えます。
2:保険・福利など会社で用意してくれていたサービスを自分で賄わなくてはいけない
会社員だと、社会保険であったり福利厚生施設のりようだったりなどが充実している事があるかと思います。
フリーランスになると保険は社会保険ではなく国民健康保険に切り替えなくてはなりません。
また、有給といった決まった休みは取れなくなります。
3:最初のスケジュール管理
フリーランスの利点ともいえる、自分のスケジュールを自分で決められるということがありますが、それは収入が安定し1で述べたようにクライアントを十分確保し、営業を掛けずとも口コミで仕事が回ってくるようになってからの事です。
例えるなら、ある定食屋が開業したとして味にも自信がありサービスも満足いく教育をしたとしても、実際に来店されてそのサービスを体感し味に満足してもらえないと稼ぎにもつながらない。
一生懸命チラシを巻いたり、広告を打って集客し来店いただいたお客様に誠心誠意サービスを提供することで、「あそこのお店美味しいし、店員のサービスもいいから行ってみな」と口コミで広がる。
そう言った状況が生まれてくるとそのお店は繁盛していく。
そういった環境になるまでは、自由というのは生まれてこないのがフリーランスです。
また、副業で仕事をする場合はもっと大変な環境になるでしょう。
会社での通常業務の合間で副業の営業を掛け、クライアントを取り実務も本業優先で開いた時間を有効利用して行う必要があるので生半可な気持ちでは継続出来ないのでは無いかと思います。
会社が、政府が勧めているからと安易に副業、フリーランスに転身するのではなく、しっかりと自身の今後を考えつつ計画的に副業からフリーランス転向という設計をしていくことをお勧めします。
実際に今勤めている会社が数年後まだ倒産せずに生き残っている確率というのは低くなってくるのが今後の社会のあり方になっていき、社会の変化に柔軟な対応の出来ない会社は淘汰されていくことになるでしょう。
しっかりと自身と向き合い、生活を考慮した上でご自身で稼ぐ術というのを身につけることを強くお勧めします。