推定20

玲子嬢からの手紙

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中学校の卒業以来、
玲子嬢とは久しく会っておらず、
久しぶりに私宛に手紙が届いた。

20
歳の時、私は家を出て一人暮らしをはじめていて、
実家に届いた手紙に私が返事を書き、

ものすごいスピードで返事が来た。

うれしかったよー!
まさかこんなに早く返事が来るとは思わなかったよー。
だから私も即効で返事書くー!

一生返事が来ないかも?って、
もう心配で心配だったんだよー。

昔からそうだったが、
いちいち大げさな女である。

心配だったとか言うわりに、
音信不通だったのは玲子嬢の方である。

昔から、美奈子は私とは違うと思っていたけど、
やっぱりすごいね!
強い女だよ。
えらい!
あんたはえらい!

私なんか、いまだにラーメン屋にいるよ。
一人でやっていく気もなくてさ。
家にとどまっているよ。
ここにずっといるよ。


何がえらくて、何がすごいのかよくわからない。
具体的な言葉を使わずに、
感動だけ伝えられても共感できない。

私は何かハッタリを書いたのだろうか?
いや、私は一人暮らしを始めたとか
そんな近況しか書いていないはずだ。

彼女はラーメン屋さんの娘だったのだが、
高校を卒業してもずっと実家にいた。
どうでもいいが、虫刺されの跡は消えたのか?

仕事してんの?なんて失礼な!
歯医者で、歯科助手やっているよー。
虫歯治しに来なよ。
予約無しだし。
午前中来れば?
9
時から12時まで君を待っているぜ!

って、勝手にどんどん決めないで欲しい。
自慢じゃないが、私は当時、
朝方まで飲んで、笑っていいともを見てから眠る生活だったんだぞ!
そんな時間に歯なんて治しに行けるか!
お前の方が失礼だ!

あ、そうだ。
歯医者で働く気ない?
助手が私一人で大変でさー。
もう疲れる。すごく疲れるー。

美奈子ってさ、事務とか販売とか絶対に向いてないよ。
客商売に絶対向いているからさ。
二人で白衣着て、
「お大事に」ってやろうよー。

キャバクラの勧誘か!
自分が楽したいっていう、
自分の利益しか考えていないじゃないか!


どうでもいいが、ドクターは求人を承諾しているのか?
勝手に求人活動をしてはいけない。

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