作曲・編曲 迅さん
作詞 オトギノ マオイ


瞼に鱗粉重ねて 手を透かして影を切る
砂糖漬けの恋パラノイア 不均等なエゴイズム

言葉遊びで惑わせて もっと微熱が欲しいの
纏ったクチュール艶やかに 媚薬が積み重なる

きっと2つの距離は共鳴することを知らない
千切れそうな羽根触れた先は 悦と過ち

この世の不条理に愛込めて 
劣等が恋路と交差する
絡めた爪先  寄せたシーツ
まるで罪なリフレイン
昏睡の軸に逆らい 吐き出す欲望で犯して
後悔と期待のルージュ
檻の中 操り人形(ドール)


今だけその手で奪って 夢ならば醒めないで
狂ったビートのオルゴール不協和音エゴイスト

甘い言葉で誘って 夢の果てまで堕ちてゆく
見えない首輪の向こう側 繋ぐ先はペテン師

きっと天秤仕掛け 重なることなど知らない
穢れきった羽根堕ちた先は 悔いか憂いか

この世の不条理に愛込めて
逆さの月夜に終幕を 
汗ばむ首筋 解くレース
まるで罪なミラージュ
時計の針が進む度 ほろ苦い海に溺れた
後悔と誓いのトリック
虚無の中 からくり人形(ドール)

今も濁った空が ミルクみたいに ほら
渦の中へ溶けてゆく

きっと叶うことは無かった 
傍に居るだけでよかった
ベッドに染み付く 残り香さえ 
消し去れないパノラマ

この世の不条理に愛込めて 
いつか生まれ変われたなら
その時は貴方ときっと…
檻の外 闇色人形(ドール)


《試聴↓》


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お披露目時から大体いつも1曲目に歌わせて頂くメタルちっくな最高にかっこ良い僕達の代表曲です。

ゴリゴリのバンドサウンドというだけでなく、曲中にピアノの音色だったり間奏のオルガンの音がなんとも不眠症メリィの雰囲気を出してくれていて、まさにダークメルヘンな一曲。

デモを初めて聴いた時からこの曲は絶対に代表曲になるであろうと確信しまして、歌詞入れをする際にこの音楽に負けないくらいの物語を創作していくのになかなか苦戦しました。

歌詞の無い状態から先に振り付けを入れて頂くこととなり、講師のともみ先生が「蝶をイメージした振り付け」と仰ってくれたことをヒントに、蝶のようにもろく、妖艶で儚い感じをイメージして作詞しました。

蝶は見た目の美しさだけでなく「輪廻転生」や「復活」などの意味を持っており、自分の中の個人的な解釈として、〈許されない恋〉〈今世で報われない恋〉そして〈性的少数派(LGBT)〉。
そんなキーワードが元になっています。


決して明るい曲ではないのですが、何らかの理由で1つの場所に留まることの出来ないこの曲中の蝶のような人物が、いつか自分にとっての大切な存在を見つけられたら良いなぁって思います。

苦しさ、もどかしさ、悲恋の中に表現された妖艶な女性らしさを感じ取って頂ければ嬉しいです。

涙は女性の武器だなんてよく言われますが、僕は誰かを想って流す涙以上に美しくも脆い悲しみは無いと思うのです。
流した涙の分だけその人の未来は幸せなものであって欲しいと思う。だからこそ自分の中で作り上げたフィクションでも、いつもこの曲の歌詞を思い浮かべると切なくてどうしようもないくらい誰かの幸せを願ってしまいます。

これからも皆さんにたくさん聴いて頂けたら嬉しいです照れ
それぞれで色んな解釈をしてもらえたらまた新たにストーリーが広がってくれると思うので、僕からのコメントはこの辺で…キラキラ


ライブパフォーマンスでは更に完成されたscapegoatを堪能して貰えれば嬉しいですふんわり風船ハート


またね赤薔薇