「日本は憲法で《軍隊》の保有を認めていないのに、どうして《自衛隊》があるのですか?」
 ごもっとも。【現行憲法に照らすかぎり自衛隊は違憲】となるだろう。
 しかしながら自衛隊は、世界最強の実用戦闘機F-15「イーグル」203機を含む作戦用航空機約440機、高度な電子システムを満載した艦艇152隻、そして戦車約880両に加えて総兵力約24万人を擁する。また、今年には10(ひとまる)式戦車の公開や国産高機動ステレス実証機『心神』の製造も開始された。世界第5位といわれる国防費(換算レート等により異なる)もさることながら、核戦力を除く【通常戦力では世界トップクラスの実力】を誇っているのが実情だ。 
 誰がどのように見ても自衛隊は【軍隊以外の何ものでもない。】この組織が警察や消防隊に見える人がいるならば、その人の感覚は一般常識から大きくずれているといえるだろう。
 にもかかわらず、日本政府は自衛隊を軍隊として認めず、あくまでも【専守防衛に徹した武装組織】「自衛隊」としてその合憲性を主張してきたのである。
 実はこのことが今日の厄介な《神学論争》を引き起こしているのだ。自国民の生命・財産そして国土を守る《軍隊》を保有することは世界の常識であり、【軍隊の保有そのものが国際法上禁じられたことなどこれまで一度もない。】
 言い換えれば、国民の生命財産そして国土を守るべき軍隊の保有を否定した憲法第9条そのものが、むしろ《憲法違反》とみるべきなのである。
 しかしながら日本国政府は、不磨の大典のごとき憲法9条には手をつけず、軍隊を「自衛隊」といい換えてその合憲性のみを追求してきたのである。要するに【国民の生命を守ることより憲法を守ること】がなによりも優先されてきたといってよかろう。
 自衛隊は、国家国民を守るありのままの軍隊であるべきなのだ。