阿修羅展 | 三休の坊さんブログ

阿修羅展

5月9日 巣鴨の生徒さんと一緒に上野に移動

「阿修羅展」に行ってきました。


「阿修羅」 

阿修羅は、もともと「正義の神」でした。それがどうして修羅の道を行く事になったのか?


阿修羅には、とても美しい娘がいました。いずれは、インドラ(帝釈天)に嫁がせようと考えていた。

しかし、インドラは、その娘を街中でみかけるや、突然拉致し、娘を陵辱してしまう。

そして、連れ去り、自分の妻に無理やりさせてしまう。


そのことに怒り狂った阿修羅は、インドラに戦いを挑むのです。

しかし、インドラは「力の神」

何億回と戦いを挑むが勝てるはずがありません。


この話を聞くと、なんてインドラは悪いやつだ。正義は阿修羅にあり!と阿修羅に同情します。

しかし、娘は、インドラと結婚し、子供も恵まれ、幸せに暮らしている。

いつまでも、怒り続けている阿修羅。


正義ってなんだろうか?アメリカも正義を元に空爆を行うが、関係のない庶民が犠牲になっている。

それが正義なのか? 


何が良くて? 何が悪いのか? それぞれの立場でそれぞれの見方をしてしまっている。


世の中には、思い通りに行かないこと。どうしようもないこと。いっぱいあります。

怒り続けることが、大切なんだろうか。


ありのままに受け止める。

本質を見つめてみる。


阿修羅は、仏教に帰依し、戦うことをやめた。

そして静かな表情となった。しかし、完全に怒りの心は抜けていない。


そうだ、私たちの心の中にも阿修羅がいる。



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