10数年前、私は魅力的な
男性パーソナリティを探していました。
男性で他局に負けない、
局の顔になるようなパーソナリティが
どうしても欲しかったのです。
関西では見つからず、
東京までスカウトに行きました。
と、意外なところにその男は潜んでいました。
ということで今日は
「ラジオ界を震撼させた男」と題してお送りします。
東京に出て数日、同業のプロデューサーや
ディレクターたちに聞いてみたのですが
なかなかそういう男には巡り会えませんでした。
と、ひょんなことから知り合いのパーソナリティが
横浜にちょっと面白い子がいるよ!
と教えてくれたのです。
彼はなんと人気女性パーソナリティの
アシスタントをしていました。
メインパーソナリティが女性で、
アシスタントが男性というのは珍しいこと。
早速その番組を聴いてみました。
まあ、まずまずだなというのが正直な感想。
しかし彼から送ってもらった
一人喋りのデモテープを聴いて驚きました。
なんじゃ?こりゃ~?
破天荒なのにどこかオシャレ。
独特の疾走感が癖になりそう。
聴いたことがないような魅力に溢れてたのです。
さっそく神戸に呼びました。
そして色々聞いてみると、
彼はとても面白いことを言ったのです。
「僕、スタンダップコメディを日本で広めたいんです」
「スタンダップコメディ?」
初めて聞く言葉でした。
要するにアメリカ版の漫談。
ジョークを交えたトークパフォーマンスです。
どこのFM局も、オシャレだ、バイリンガルだ、
が常識となっていたこの時代にスタンダップコメディ?
面白いけど危険だな~と思いました。
でも、彼はまじでこれに情熱を持っている。
やってみるか~!
で、番組はスタート。
おそらくリスナーも業界の人たちも、
初めて聴いた人は何が始まったんだと思ったでしょう。
「あんなのでスポンサー付かないよ!」
と営業からはクレイム。
ところが1ヶ月ほど経って、
爆発的にメールやFAXが届き始めたのです。
それから数ヶ月が経ち、数年が経ち、
彼の番組はFM局聴取率シェア78%。
FMを聴いている人の10人に8人が
彼の番組を聴いているという
ありえない結果にラジオ界が震撼したのです。
この話はフリーエージェントのあなたにも
大切なことを教えてくれています。
それは「ストイシズム」
私はこれを「こだわりの美学」と呼んでいます。
こだわりを持っている人を
人はとてもリスペクトするのです。
普通の人はこだわりを持ちません。
ただ成功者のコピーであろうとします。
でも彼はあえてそうしなかった。
たとえば他の業界を見ても、
建築家の安藤忠雄さんは
「コンクリート」にこだわり続けている。
投資家の竹田和平さんは
「ありがとう・感謝」にこだわり続けている。
そこであなたです。
じっくりと考えて欲しいのです。
あなたは何にこだわっていますか?
ちなみにそのパーソナリティの彼、
最後には想像もしていなかったことを成し遂げます。
ギャラクシー賞DJパーソナリティ賞受賞。
日本で一番のパーソナリティとして認められたのです。
いや、ストイックであることって、
こだわりを持つことって、
スゴイことなんだなと改めて教えられた思い出です。
大谷勇人 otani youjin

