尾崎の彼女side


黙ったままの池﨑…

多分、ユリちゃんの方がひろむくんには似合うと思ってる筈。意外に真面目で将来的なことまで色々と

考えてしまうよね…

ほらさ、結婚とか、家族とかさ…


でもさ、、


「ひろむくんの気持ちはどうなんだろう。

将来のことよりも、今の気持ちが大切じゃない?

将来なんて誰にも分からないよ、2人で話し合って乗り越えればいい、

私はさ、2人には出来ると思う、信じてるよ」


ひろむくんは、自分の意思を貫ける人だと思う。

クラスで意見がまとまらない時も

「多数決にしたらどう?」とかさ、

さりげなく提案してくれる


池﨑にはさ、ひろむくんの東京の高校の時の経験値の高さに自分と比べることがあるんだろうな、

でもさ、幼稚園の頃から知っている私からみれば

りひとはりひと、なんだ。

唯一無二の存在であることを知っている。

もっと、自分の可能性を信じてほしい、、


きっと、池﨑の存在はひろむくんにとって大切な意味を知っているはずだから。

ひろむくんの視線の先には、いつも池﨑がいることを教えてたい。


「ライブは4人で行こう。尾崎にも伝えてくれる?」


池﨑はチケットを私の前に置いた。


「チケットは預かってて」


「分かった。ユリちゃんに会うんだね」


「うん、、やっばり、譲れない」


やっぱり、りひとはりひとなんだ。

今の言葉は、出会ってから1番カッコいいと思った。ずっと、応援してるやるしかないな…


課題をやるフリをして、ちょっとだけ泣きそうになった。