りひとside


大夢ちゃんに会ったら、何を話そうかな…

覚えているかな、俺のこと。

新しく住む町は近くに公園もあって

美味しいパン屋さんと可愛いお花屋さんもあるみたいだし学校の帰りみちに寄ってみよう。


あ〜、この町で大夢ちゃんと二人で歩けたら

最高だなぁ…

パン屋さんでサンドイッチを買ってさ、

公園のベンチで並んで食べて


「美味しいね♡りーくん」


「あれ、口元にマヨネーズが付いてる」


「えー、やだぁ、」


「俺がとってあげるよ」


「ありがと♡」


キラキラ光る笑顔の大夢ちゃん…

可愛い。可愛すぎる…





「池﨑くん!挨拶して」


や、やばい妄想の世界に入ってた


「あ、はい。池﨑理人です。

よろしくお願いします」


新しいクラスメイトの視線を浴びながら

皆んなの姿を見つめた…



難関クラスというだけあって、転校生に全く興味ないらしい…

すぐに教科書を開いて授業体勢に入ってる…


マジか…つまんなそうだな、、



「池﨑くんは、、席替えがあるまで後ろの…

金髪の寝てる子の後ろの席に座って」


き、金髪⁉︎




席に着くと隣りの席の子がにやりと笑った

制服のシャツを外に出して、気怠そうだけど

なかなかのイケメンだ


「残念だねぇ、ココの高校さ、

可愛い子が多くて有名な共学なのに、、、

このクラスだけ男子オンリーだからね」


周りを見渡すと真面目男子がずらりと座っている。

スゴいクラスに来てしまった…


「あ、俺。後藤、よろしくね。イケメンくん」